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雫石で漬物工房の開業準備進む 看板作りのワークショップも 

ワークショップで使う漬物だる。町内の倉庫から出てきたという(工房のインスタグラムより)

ワークショップで使う漬物だる。町内の倉庫から出てきたという(工房のインスタグラムより)

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 今秋開業予定の「漬物工房SHIGORO(シゴロ)」(雫石町)で7月7日、「ミニリノベーションワークショップ」が行われる。

工房の開業予定地。以前は総菜製造が行われていた(工房のインスタグラムより)

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 同工房を運営するのは、町内で「レンタル菓子工房utakane(うたかね)」を運営する「OfficeSUGOROKU」。同社代表社員の渡辺和義さんは以前から郷土食文化の継承に挑戦したいと考えていたという。「亡くなった祖母が作ってくれた豚肉のみそ炒めを自分で作ってみようとしたが、祖母がみそも手作りしていたことに気づき気付き、あの味はもう再現できないんだと思った」と渡辺さん。「郷土食は地域に伝わる料理だけではなく、各家庭の味も含まれているのではないかと感じた」と話す。

 工房を開くきっかけの一つが、食品衛生法の改正により漬物の製造・販売に営業許可が必要となったことだった。渡辺さんは直売所などで漬物を販売している人から「続けたいが許可を取るのは難しい」「工房を借りることができないか」といった相談を受けるようになり、「誰かの味を引き継げる場所を作ろう」という思いで漬物工房の開設を決めた。雫石駅構内の空き物件を借り、漬物の製造設備を整え、営業許可を受けるための準備を現在進めている。

 工房の名前「SHIGORO」は数字の4・5・6と、日が暮れて明かりをつけ始める時間帯を指す「灯点し頃(ひともしごろ)」から取り、すでに技術を持っている人が次の世代へ技を引き継ぐことや、続けてきたことを終結させるような意味を込めた。

 開業前に地域の人や食に興味を持つ人に工房について知ってもらおうとワークショップを企画。町内の倉庫から出てきた漬物だるを使い、工房の看板を作る。看板は漬物だるを分解し、板にやすりをかけて色を塗り、参加者のメッセージも刻み込む。工房で行う事業について説明も行うほか、ロゴマークの発表も予定している。

 渡辺さんは「これまで使われてきた漬物だるを分解して、みんなで一緒に看板に再構築させる作業は、作り手が大事にしてきた味や地域に伝わる歴史ある味を継承していくことに似ている。開業までに多くの人を巻き込んで一緒に工房を作りたい。漬物作りや販売をやめてしまったことに心残りがあるという人にも工房ができる情報が届いてほしい。少しでも興味があれば気軽に立ち寄ってもらいたい」と呼びかける。

 開催時間は10時30分~14時30分。参加無料。申し込み不要で、時間内出入り自由。

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