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岩手県立図書館が100周年記念の作文コンクール 図書館の在り方を共に考えて

来年創立100周年を迎える岩手県立図書館

来年創立100周年を迎える岩手県立図書館

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 岩手県立図書館(盛岡市盛岡駅西通1)が現在、同館創立100周年記念作文コンクールの作品を募集している。

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 同館は1920(大正9)年当時の首相であった原敬の提唱を発端として1922(大正11)年に開館。2022年に創立100周年を迎える。開館当時は現在の盛岡市内丸にあり、1967(昭和42)年に岩手公園(現・盛岡城跡公園)内に移転。その後、施設の老朽化などにより移転し、2006(平成18)年に「いわて県民情報交流センター アイーナ」に新規開館した。

 これまでは節目に合わせてエッセー集の発行や、岩手県の読書週間に合わせて毎年行っている「読書推進標語」や「手づくり絵本」の募集はあったが、作文コンクールを行うのは今回が初めて。きっかけの一つには、利用者と共にこれから図書館がどうあるべきかを考えたい思いがあるという。

 担当者は「館内には利用者からの意見や要望を集める目安箱を置いているが、『この資料を置いてほしい』『こういう本を増やしてほしい』といったものが多い。今回、私たちが集めたいのは、図書館の在り方。こんな施設になってほしい、こういうことを期待したい、そんな思いを皆さんから聞きたい」と話す。

 応募資格は県内在住者で、小学生の部・中学生の部・一般の部(高校生等含む)の3部門を用意する。部門ごとにテーマを設定し、小学生の部は「読書や本が好きな理由について」、中学生の部は「私が読書(本)から学んだこと」、一般の部が「創立100周年を迎える岩手県立図書館に期待することについて」。作文は400字詰め原稿用紙を使い、小学生の部は3枚以内、中学生の部は4枚以内、一般の部は5枚以内となる。集まった作品は審査を行い、部門ごとに最優秀賞1点、優秀賞3点を決定する。

 2011(平成23)年の東日本大震災や、昨年から続くコロナ禍の中でも、利用者へと資料や情報、本の楽しさを届ける取り組みを続けてきた同館。昨年度は平常時に比べて来館者は減った一方で、貸出冊数自体は大きな変化は見られていない。「家で本を読む、いわゆる巣ごもり需要があるのではないか」と担当者。読み聞かせ会なども感染書対策などの工夫を凝らして実施し、「図書館としてできることを続けている」と話す。

 「思い付きのアイデアから、しっかりした提案まで、皆さんが思う県立図書館の在り方について作文にしてみてほしい。全部とは言えないが、参考にできるものは取り上げ、共に考えていきたい。何が出てくるのか期待を持って待っている」と呼び掛ける。

 締め切りは11月15日17時必着。募集要項はホームページに掲載する。

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