フォーラム盛岡(盛岡市大通2)で4月23日、映画「るろうに剣心 最終章 The Final」を盛岡でいち早く上映するイベント「朝るろ」が開催される。
主催は市内で映画の上映会や関連イベントを実施してきた「<映画の力>プロジェクト」。同プロジェクトでは、盛岡出身で映画「るろうに剣心」シリーズの監督も務める大友啓史監督を応援しようと、大友監督作品の公開に合わせてイベント上映を開催。2014(平成26)年に公開された映画「るろうに剣心」京都大火編・伝説の最期編では、世界最速封切り上映と題し公開日の午前0時に上映を行った。
最新作となる「るろうに剣心 最終章 The Final」でもイベントを行う計画はあったものの、コロナ禍で人が集まりづらい状況が続く中で「何ができるか」と考えてきた。加えて、これまで行ってきた深夜の最速上映企画は映画館側の負担も大きいことから形式を変えたい思いもあり、そこで考案したのが早朝上映だった。
同プロジェクトメンバーの高橋大さんは「コロナ禍で朝営業を始める飲食店が増えた点から着想を得た。盛岡では朝市など朝を楽しむ文化も根付いている。楽しみにしている作品を公開日にいち早く見たい映画ファンは多いが、上映時間によっては日にちを選ばざるを得ないし、深夜上映だと18歳未満はできない。朝早くであればより多くの人が見ることができる」と話す。
当日は5時30分に本編上映スタート。イベント終了時間は8時5分の予定で、映画を見てからでも通勤・通学に間に合うように設定した。入場者プレゼントして、予告編などで主人公・緋村剣心が食べている「三色だんご」を用意し、だんごを食べながら映画を楽しむこともできる。このほか、南部鉄器で沸かしたお湯を使ったコーヒーや「るろうに剣心」をイメージした特製おにぎりといった朝食メニューの販売も予定している。
上映後には大友監督とのリモートトークも行う。大友監督は「みんな起きれるの?」とコメントを寄せつつ、早朝上映は面白い企画だと歓迎している。SNSで告知を行った所、盛岡市内外から大きな反響があり、「うらやましい」「自分の住む街でもやってほしい」という声も集まる。
フォーラム盛岡でも早朝の上映は今回が初めて。企画自体をユニークなものと受け止めて賛同するほか、4月2日に始まった「るろうに剣心」シリーズの過去作上映も好調で期待値の高さがうかがえるという。今回のイベントの様子を見て、6月に公開を控える「るろうに剣心 最終章 The Beginning」でも開催したい思いもある。
プロジェクト代表を務める工藤昌代さんは「試写会や舞台あいさつなど映画に関する一種のお祭り的なイベントがなかった1年。こういうイベントを待っている人もたくさんいると思う。互いに完全症対策をして、コロナ禍での楽しみを見いだしていきたい。盛岡出身監督の最新作、一緒に盛り上げよう」と呼び掛ける。
チケットの販売は、フォーラム盛岡のオンラインチケットで4月16日0時~23日2時59分。劇場窓口での販売は4月16日の劇場オープン時から。料金は通常通り。