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岩手県交通「地域連携ICカード」発行開始 利便性高く、独自のポイントも

3月27日に発行を開始した「Iwate Green Pass」

3月27日に発行を開始した「Iwate Green Pass」

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 岩手県交通(盛岡市盛岡駅前通)は3月27日、地域連携ICカード「Iwate Green Pass(イワテグリーンパス)」の発行を始めた。

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 同社では、現在路線バス内などで使用している「磁気式バスカード」のシステムの老朽化を受け、IC乗車券の導入について検討してきた。2019年6月には盛岡中心市街地循環バス「でんでんむし」で交通系ICカードの導入に向けた実証実験実施。その後2020年1月に、同社の路線バスに「地域連携ICカード」を利用したIC乗車券サービスを提供することについてJR東日本と合意した。

 発行開始した「地域連携ICカード」の名前は「Iwate Green Pass」。「地域連携ICカード」はJR東日本が提供するシステムで、バスの定期券やポイントサービスなど地域独自のサービスと、「Suica」エリアで利用可能な鉄道乗車券や電子マネーなどのサービスが一体となっている。

 「Iwate Green Pass」は同社のバスを利用することで独自の交通ポイントがたまる仕組みで、たまったポイントが運賃と同額以上になった場合、自動的にポイントで支払いされる。「Iwate Green Pass」で運賃を支払うと音が流れるが、ポイントで支払った時にはその音が通常とは違うファンファーレ風のものになるという。

 IC乗車券サービスの対象路線では、「Iwate Green Pass」以外にも「Suica」と、「Suica」と相互利用できる交通系ICカードが利用できる。現在の対象路線は、盛岡中心市街地循環バス「でんでんむし」のほか、花巻空港線、小岩井農場線、繋鶯宿線、雫石線、イオンモール盛岡線の一部便など計11路線。今後も利用状況などを見ながら対象路線を広げていく予定。

 「Iwate Green Pass」は記名式カードと無記名カードの2種類で、記名式は紛失時に再発行が可能となる。無記名カードは岩手県交通本社と雫石・松園・都南・矢巾の4営業所、盛岡駅前バス案内所、プラザおでってのバス乗車券売り場で、記名式は本社と4営業所で取り扱う。カードへの入金は対象路線のバス車内、対象路線を運行する営業所、全国のsuicaチャージ可能な駅やバス機器・コンビニなどで最大2万円までチャージできる。

 担当者は「これまでの実証実験でも効果が出ていて、利用者の皆さんの利便性向上になればと思う。対象路線としては利用者の多さや観光面などからまずは今回の11路線でのスタート。現在のバスカード読み取り機の老朽化の影響もあるので順次対応していく」と話す。

 「Iwate Green Pass」の販売価格は無記名・記名式共に2,000円(チャージ金額1,500円、カード返却時に返金するデポジット500円)。

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