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盛岡駅ビルで「いわてアグリキャンペーン」始まる 学生が岩手の農業発信

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 盛岡駅ビル「フェザン」(盛岡市盛岡駅前通)1階フェザンパティオで10月17日、岩手県立大学の学生らが岩手の農業について発信する「いわてアグリキャンペーン」がスタートした。

最優秀賞アイデアの展示コーナー

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 同キャンペーンは、フェザンと地元の学生が協働し、地域を元気にする取り組み「スマイルチャージいわてプロジェクト」の一環として行われているもの。岩手県立大学とフェザンは、今年7月に地域の発展や課題解決、教育研究活動の推進などに寄与することを目的とした包括的連携協定を締結。長期的な取り組みとして、JA全農いわてとも協働し今年5月から、「いわての農業」をテーマにした地域課題の解決を目指すプロジェクトを進めてきた。

 今回は「原木乾しいたけ」と「岩手県産花き(りんどう)」を認知・消費拡大に向け、学生117人30チームが企画考案に挑戦。県内の農業の現状や広報活動について学ぶ講義を受け、それぞれの課題を提起し、「原木乾しいたけ」17チームと「りんどう」13チームがプレゼンを行い、9月に最優秀賞アイデアをそれぞれ1つずつ決定した。

 「原木乾しいたけ」チームで最優秀賞となったのは、乾しいたけの販売促進をテーマに、大学生を中心とした世代をターゲットにレシピを提案するアイデア。乾しいたけ料理の考案とレシピの作成、SNSでの紹介や販売会などを行った。チームメンバーの渡邉朋樹さんは「乾しいたけに馴染みはなかったが、プロジェクトを通して知り、自分で食べて魅力を感じた。特に栄養成分の高さは、一人暮らしで栄養が偏りがちな大学生にはうれしいと思う。多くの人に乾しいたけを活用して食べてもらいたい」と話す。

 「りんどう」チームは、「喫茶×りんどう」をテーマに、若年層へ向けてリンドウなどの花を身近に感じてもらおうというアイデアが最優秀賞に選ばれた。実際にフラワーショップや飲食店と協力し、リンドウをカフェ空間などでのディスプレーに利用することで、花を生活に取り入れる魅力を発信した。チームメンバーの吉田理(こと)さんは「生活の中に花を飾ることもなく、リンドウといえば仏花のイメージもあった。実際に取り組んでみると楽しく、リンドウもきれいで、いろんな飾り方ができると思えた。ディスプレーも花と生活を結び付けやすいように食器を組み合わせる工夫を取り入れている。花を部屋に飾ったり、誰かにプレゼントしたり、もっと身近に感じる機会にしてほしい」と話す。
 「いわてアグリキャンペーン」では、「原木乾しいたけ」チームと「りんどう」チームの最優秀賞アイデアの展示のほか、展示を見て答える岩手の農業に関するクイズを実施。クイズの回答者の中から抽選でプレゼントを贈呈する。キャンペーン初日には、学生らが来店者へリンドウをプレゼントしたほか、リンドウを使用したディスプレー展示も行われた。

 JA全農いわての担当者は「学生たちはたくさんのアイデアを持っていて、私たちにはない発想も飛び出してくる。学生の皆さんは積極に取り組み、活発に議論し、プレゼンにも熱がこもっていた。今回の審査のポイントの一つが、実現性の高さ。最優秀賞に選ばれたものはどちらも継続して取り組んでいける。来年以降も学生のアイデアをベースに続けて行ければ」と話す。

 キャンペーンは10月30日まで。

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