岩手県は8月10日から、公式LINEアカウント「岩手県-新型コロナ対策パーソナルサポート」を活用し、店舗などで使えるクーポンを配布する新たなサービス「ビジサポ岩手」をスタートする。県内生産者や事業者を応援する「買うなら岩手のもの運動」の一環。
県では4月末から公式LINEアカウントを使った新型コロナウイルス感染症に関する情報発信を行っている。7月1日からは、同じくLINEを通じた感染拡大防止のための取り組み「もしサポ岩手」をスタート。県内の公共施設や店舗などに専用のQRコードを掲示し、利用者がそれを読み取ることで、他の利用者から感染が判明し不特定多数への感染の恐れがある場合、LINEを通じて感染拡大に向けた通知を行う。
「ビジサポ岩手」は「もしサポ岩手」の仕組みを使ったサービス。「もしサポ岩手」に登録した施設・店舗を対象に「もしサポ岩手」用のQRコードにクーポン配布機能を付与することで、利用者へクーポンを配布し、クーポンを受け取った利用者がサービスを受けることができる。
県医療政策室の担当者は「店舗や施設では感染対策をしっかり行っているが、利用者は減少している。そこで感染拡大対策になる『もしサポ岩手』をうまく活用できないかと考えた。QRコードを読み込んでくれる人はまだまだ少なく、存在に気付かれにくい。こちらとしても精度を上げていきたい思いもある」と話す。
ビジサポ岩手への登録は、市町村や商店街単位で取りまとめて申請を行う。事前にもしサポ岩手への加入も必要。県では8月3日からビジサポ岩手への登録を受け付けている。8月10日からは第1弾の取り組みとして、盛岡市とのコラボ企画として開運橋近くの「木伏緑地」の店舗などでクーポンの配布をスタートする。
利用者が各店舗のQRコードを読み込むことでクーポンを受け取れるほか、来店時間などの情報が記録。利用した店舗で感染者が確認された場合、県から通知が届き、感染経路の特定がしやすくなるなどの効果が期待できる。
担当者は「気軽に観光に来てもらえない、行くことができないという状況の中で、県民が身近な店を利用することで内需の活性化につなげたい。利用者・事業者・そして県それぞれがうまくいくような取り組みなので、もしサポ・ビジサポ共に活用してもらえれば」と呼び掛ける。