盛岡市は2月10日、新型コロナウイルス感染症に係る「盛岡市帰国者・接触者相談センター」を開設し、本格的な対応を始めた。
相談センターは、流行地域からの帰国者、感染が明らかな人との接触歴がある人などを対象に、新型コロナウイルス感染症の疑い例を、診療体制の整った医療機関に確実につなぐために設置。盛岡市保健所を含めた県内10カ所の保健所と、岩手県庁の医療政策室に開設し、県医療政策室は全県域からの相談を受け付けるが、保健所は所管地域によって異なる。
現在は対象者に向け、電話での相談と受診先医療機関の調整・紹介などを行っている。対象となるのは、「発熱または呼吸器症状(軽症の場合も含む)が現れ、新型コロナウイルス感染症であることが確定した人と濃厚接触歴がある人」「37.5℃以上の発熱かつ呼吸器症状があり、発症前14日以内に、現在の流行地である湖北省及び浙江省に渡航・居住していた人」「37.5℃以上の発熱かつ呼吸器症状があり、発症前14日以内に湖北省及び浙江省に渡航または居住していた人と濃厚接触歴がある人」「疑似症を疑い、新型コロナウイルス感染症の鑑別を要した人」。
対象に該当する場合、医療機関を受診する前に必ず相談センターへ連絡することを呼び掛けている。保健所は平日のみ、県医療政策室は土曜・日曜・祝日も対応し、電話での相談が難しい場合は県医療政策室でファクスによる相談も受け付けている。
盛岡市保健所の担当者は「小まめな手洗いのほか、口や目の周りの粘膜を触らないようにするのも感染予防につながる。せきや鼻水などの症状がある場合はマスクを着けるといったせきエチケットを心掛け、人が多く集まる場所は避けてほしい。新型コロナウイルスはもちろんだが、ほかの感染症もはやっているので、そちらにも気を付けてもらいたい」と話す。
各自治体が発信する最新情報の確認も呼び掛ける。「状況が変われば、それに合わせて対応も変化する。市や県が発信する最新情報をしっかりチェックし、何か気になることがあれば相談してもらいたい」と担当者。新型コロナウイルス感染症に関する情報は、盛岡市や岩手県のホームページにも掲載する。
「盛岡市帰国者・接触者相談センター」(TEL 019-603-8308、盛岡市保健所内)は9時~17時(土曜・日曜・祝日を除く)、岩手県庁医療政策室(TEL 019-651-3175、FAX 019-626-0837)は9時~21時に受け付ける。