箸袋で「ごちそうさま、ありがとう」を伝えるプロジェクト「JAPANESE TIP」の代表、辰巳雄基さんが4月23日~25日、盛岡を訪れた。
同プロジェクトは2012年にスタートし、今年で4年目を迎える。「箸袋でなにかつくってね。それが、ごちそうさま、ありがとうのサイン」というメッセージを掲げ、食事をした店で箸袋を折って感謝を伝えるプロジェクト。チップ制度がない日本でも、店員に向けて簡単に感謝の気持ちを伝える手段として、辰巳さんが大学在学中にこの取り組みを立案した。
プロジェクトを始めたきっかけは、飲食店でアルバイトをしていた際、テーブルの上に折りたたまれた箸袋を見つけたことだったという。辰巳さんは「食べ残しや飲み残し、テーブルを散らかしたまま帰るというようなことが当たり前になっていた。その中で、きれいに折られた箸袋を見つけて、お客さまからの『ありがとう、ごちそうさま』というメッセージなのではと考えるようになった」と話す。その後、「箸袋でなにかつくってね。それが、ごちそうさま、ありがとうのサイン」と書いたPOPを店に置く活動をスタート。現在はこの活動を広めるために、47都道府県を巡って協力店を探す旅を続け、15店ほどがこの取り組みに賛同している。
辰巳さんは4月に島根県の隠岐を出発、1年かけて日本中を旅するという。移動手段は軽自動車のみ。岩手はこの旅で2番目に訪れた土地。盛岡でも3店舗が参加した。「岩手は人が温かいところ。いろんなところで不思議なつながりがあって、たくさんの人に助けられた。盛岡は古い部分と新しい部分がうまく融合していてとても面白い。また来たい」と話す。
岩手の後は青森、北海道を巡り、秋田山形福島の東北各地を訪れ、全国各地を回る予定。辰巳さんは「楽しくなる、続けると良いことがあると信じて、自信を持って活動を続ける。ちょっとずつでも全国に広まってほしい。箸袋を見たら、まずは何か作ってみてくれたらうれしい。そこから店員さんとの交流も始まるはず」と呼び掛ける。
プロジェクトの詳しい内容や辰巳さんの旅の様子はホームページで見ることができる。