雫石町の地酒を造る「雫石ひと雫の酒プロジェクト」が2月4日、公式ホームページを公開した。
同町の農家や米穀店店主、団体職員など多業種の有志11人で昨年春に立ち上げた同プロジェクト。雫石町産の原料で観光客をもてなしたり、町の祝いの席で振る舞ったりするための地酒製造を目的とする。
雫石町はコメの産地でもあり、岩手山を望む恵まれた自然環境がある。プロジェクトに賛同する農家が酒米「美山錦」を栽培。岩手山から雫石町に流れる伏流水と岩手産オリジナル酵母「ゆうこの想い」を使用して、廣田酒造店(紫波町)の南部杜氏(とうじ)小野裕美さんが純米吟醸酒を仕込む。完成した日本酒は雫石町の第三セクター「しずくいし」が運営する道の駅「あねっこ」で販売する予定。売り上げはそれぞれ農家、酒造店、販売店で循環する仕組みを採用。新たな町の産業としての期待も高まる。
現在、これから酒米を一緒に育て、地酒を応援するプロジェクトメンバーを募集。メンバーには、完成した日本酒が年3回に分けて「生酒絞りたて」「夏酒」「ひやおろし」の3種類が届く。定期的にイベントも開催され、酒米を育て日本酒を製造する過程を体験しながら見守ることができる。今年の5月に酒米の田植えを実施し、2017年1月の新酒完成を目指す。
同実行委員会会長の砂壁純也さんは「お酒造りを通じて雫石を楽しめるイベントを作っていくので、ぜひプロジェクトに参加してほしい」と呼び掛ける。
プロジェクトメンバーの申し込みはホームページで受け付ける。