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滝沢市役所にチャグチャグ馬コを支援する自販機 地域の伝統文化を未来に

チャグチャグ馬コのイラストでラッピングされた支援自販機

チャグチャグ馬コのイラストでラッピングされた支援自販機

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 「チャグチャグ馬コ(うまっこ)を未来に残す支援自動販売機」の第1号機設置披露会が6月10日、滝沢市役所で行われた。

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 「チャグチャグ馬コ」は、色鮮やかな装束を身に着けた農用馬が、滝沢市の鬼越蒼前(おにこしそうぜん)神社から盛岡市の盛岡八幡宮までの約14キロを行進する伝統行事。毎年6月に行われ、岩手の初夏の風物詩として親しまれている一方で、農用馬の飼育頭数の減少や飼育費用の高騰、後継者不足などの課題を抱え、行事に参加する馬は減っている。

 これらの課題について知った「みちのくコカ・コーラボトリング」(盛岡市中央通1)は、これまでも売り上げの一部を自治体やスポーツチームなどに寄付する支援・応援自動販売機を設置してきた経験から、チャグチャグ馬コを未来に残す支援自動販売機の設置を提案した。

 支援自販機の1号機は滝沢市役所1階の市民ホールに設置。10日の披露会には、みちのくコカ・コーラボトリング副社長の秋山徹郎さんや武田哲市長、チャグチャグ馬コ同好会会長の菊地和夫さんらが参加し、自動販売機の除幕を行った。自動販売機はチャグチャグ馬コのイラストでラッピングされ、売り上げの一部がチャグチャグ馬コ保存会が行う馬資源確保事業に寄付される。

 秋山さんは「岩手に本社を置く地域の企業として、地域密着を理念に掲げている。この自動販売機は私たちができる支援の形。チャグチャグ馬コの鈴の音が、これからも滝沢市で鳴り響き続けることを願う」と話す。

 武田市長は「チャグチャグ馬コは、私たちの地域が誇る大切な伝統文化。チャグチャグ馬コを取り巻く環境は決して楽観視できるものではない。このような中、地域文化の保存に関する深い理解と熱意を持って、支援に取り組んでもらえることに感謝したい。自動販売機を通じて、チャグチャグ馬コの保存活動について知ってもらい、その輪が広がれば」と話す。

 菊地さんは「保存会と同好会では一丸となって課題解決に取り組んでいる。チャグチャグ馬コを長く続けていくためにも、自動販売機を通じた支援は励みになる。デザインもかわいらしい」と笑顔を見せた。

 支援自動販売機は今後も、取り組みに賛同する事業所などに設置していく予定。

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