
盛岡市は5月9日、新たなプロモーション動画「MORIOKA autumn・winter」を公開した。
市では市内外の人に向けて盛岡の魅力をプロモーションするために動画を作成し、動画配信サイト「ユーチューブ」の市公式チャンネルなどで公開している。これまで活用してきた動画は2018(平成30)年に公開してきたもので、盛岡さんさ踊りの映像を軸にしていたため、初夏から夏にかけての景色やイベントが中心の動画となっていた。
夏の活気ある風景だけではなく、秋から冬にかけての落ち着いた雰囲気の盛岡を知ってもらおうと、新たに秋と冬のプロモーション動画を作成。市都市戦略室の鷹木祐介さんは「今回の動画では、まだ知らない人が多いが魅力的な場所や物をピックアップしている。市内外の皆さんにとって、盛岡の新たな一面を知ってもらうきっかけになれば」と話す。
動画では、南昌荘の紅葉や盛岡秋まつり、いしがきミュージックフェスティバル、高松の池に飛来する白鳥、岩洞湖のワカサギ釣りなど秋冬の盛岡ならではの景色を紹介するほか、コーヒーや紅茶の店、神子田朝市のひっつみなど、湯気の温かさが伝わるシーンが登場する。
南部紫根染(なんぶしこんぞめ)やホームスパン、日本酒とクラフトビールの醸造、「盛岡りんご」の出荷作業など市内で作られている名品の数にも焦点を当て、市内の事業者と協力して物作りの一連の流れも撮影。鷹木さんは「作られる過程を見たことがない人の方が多い。どうやって作っているのかというところからプロモーションしたいと考えた」と話す。
動画の制作には、昨年8月に地域おこし協力隊に着任した山田滉介さんも参加。シティープロモーションをテーマに活動する山田さんは「動画制作に当たって、プロの皆さんと一緒に動くことで、自分がやりたいことについて明確になった」意気込む。
気に入っているシーンについては、山田さんがひっつみを食べる姿も登場する「神子田朝市」の場面や物作りの場面を挙げ、「ひっつみはとてもおいしかった」と笑顔を見せ、「朝市ではジンバルを使って実際に歩きながら撮影したので、臨場感がある映像になった。手をかけて良い物を作る文化が盛岡の魅力につながっていると思う。撮影に関わる中で、盛岡ってやっぱり良い街だなと感じた」と話す。
動画は4分23秒のロングバージョンのほか、産業、自然、文化にクローズアップした3つのショートバージョンも公開。ショートバージョンにはロングバージョンと異なるカットが使われている。