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盛岡・菜園にヘラルボニー旗艦店「ISAI PARK」 多様な人が集う公園を目指して

オープニングセレモニーでのテープカットの様子

オープニングセレモニーでのテープカットの様子

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 障害のある作家が描くアート作品を取り扱う「ヘラルボニー」の旗艦店「HERALBONY ISAI PARK」が3月29日、「パルクアベニュー・カワトク」(菜園1)内に開店した。

ヘラルボニーの自社ブランド商品を含めさまざまなアイテムが並ぶショップ部分

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 同社は2020年12月に初の常設展をパルクアベニュー・カワトク3階に出店。2022年4月には1階へ移設し、2024年5月に旗艦店の出店に向けて閉店した。新たな店舗は1階正面エントランスに並ぶ区画で、ショップとギャラリー、同社では初となる飲食店を併設した複合施設。「ISAI PARK」の「ISAI」は同社が掲げるミッション「異彩を、放て。」から取り、理想の公園をコンセプトに「あらゆる人が行き交い、集い合う新たな拠点」を目指す。

 ショップは同社と契約する作家のアート作品を使った自社ブランド商品のほか、同社が各地から選んだ商品を含め常時約300点が並ぶ。ギャラリーでは定期的に企画展を開き、10~20点の作品を展示し、一部を販売する。飲食店「Cafe&Dining&Bar 無題」では、岩手県産食材を使ったバターチキンカレーやホットサンド、NagasawaCOFFEEが監修するオリジナルブレンドコーヒーなどを提供する。

 29日に行われたオープニングセレモニーには、同社の共同代表を務める松田崇弥さん・文登さんと共に、2人が起業するきっかけとなった自閉症の兄・翔太さんも出席。開店を待ちわびた多くのファンも県内外から訪れた。セレモニーではオリジナルアートテープによるテープカットが行われ、その後、翔太さんの「よろしくお願いします」の掛け声でドアが開き、多くの人が買い物や食事を楽しんだ。

 セレモニーで崇弥さんは「皆さん、ISAI PARKへようこそ」と呼びかけ、「ここは異彩の公園。公園は日常的に使う場所。多様な人が毎日ここを訪れて食事したり、商品を買ったり、アートに触れたりと、特別な場所ではなく盛岡の日常の延長線上にあるんだと知ってもらいたい。いろんな人が来ていいんだ、行けるんだと思える拠点になりたいという思いを持っている」と話した。

 文登さんは「兄が実質的な創業者だと思っている」と言い、「兄がいたからこそ、ポジティブなこともネガティブなことも経験した。その中で、多様な人たちのための入り口を作りたいと考えてきた。盛岡のISAI PARKから、福祉を起点に新たな文化をつくり、盛岡・岩手は多様な人たちに優しい街だよね、多様な人たちが挑戦しやすい土壌があるよね、ヘラルボニーがあるからそんな未来につながったよねと言われるようにしたい」と意気込む。

 営業時間は10時~19時(飲食店のみ土曜は22時まで)。

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