岩手県農林水産部水産振興課(盛岡市内丸)では4月より、「岩手県沿岸の漁業カレンダー『漁カレ尺』」を県のウェブサイトで公開している。
「漁カレ尺」は、わかめや昆布、カキ、うに、鮭など、三陸沿岸で穫れる魚介類を稚魚(稚貝)の飼育から養生(育成)、漁獲(水揚げ)までのプロセスを、種類別に「カレンダー化」したもの。同じくウェブ上で公開している「魚環境尺」の仕組みをベースに、同課の鈴木寛人さんがパソコンの表計算ソフトのエクセルで作った。パソコンの画面上で動かして見るPC版の「漁カレ」と、型紙をプリントアウトして作るアナログ版の「漁カレ尺」の2種類がある。いずれも、県のウェブサイトから無料でダウンロードできる。鈴木さんによると、「漁カレ尺は親子で一緒に作って学ぼうシリーズの延長」と位置づけ、主に小中学生の子どものいる親子を対象にしているという。
今回の取り組みは、過去に県が発行していた小中学校向けの冊子『目で見るいわての沿岸漁業』が背景にあった。同冊子が、印刷や製本の経費がかかるため、数年前から印刷できずに発行できずにいたが、「冊子に掲載されている内容は、水産業を知らない人にもわかりやすく書かれていたので、もっと多くの人に知ってほしいと思っていた」(鈴木さん)ことから、ネット経由で誰もがダウンロードしてプリントアウトし、親子で楽しく学べる「漁カレ尺」を企画したという。
鈴木さんは「小中学生が、三陸いわての沿岸漁業について関心を高め、理解を深めていただければうれしい。普段食卓に並んでいる海産物は、実際にどのように育てられているか、全国のみなさんに漁師の仕事を知っていただけたら」と話す。
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