復興支援活動の連携促進を進める東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)は11月6日、「現地会議in岩手」をアイーナ(盛岡駅西通1)で開催した。
同ネットワークは、東日本大震災の復興支援活動に関わる団体のネットワークを広げ、連携と活動の促進につなげようと昨年3月に発足。定期的に被災3県で現地会議を行ってきた。岩手県内では5回目を数え、盛岡では初開催。NPOや財団、行政の関係者ら約150人が参加した。
今回の会議では、支援活動に必要な「ヒト」と「カネ」それぞれをテーマに、資源を有効に利用し今後の活動につなげていくことが議題に上がった。震災から1年半以上たつが現状はまだまだ継続的な支援が必要な状態であるという共通認識の下、岩手県内での活動報告を中心に今後どのように人材を確保し活動を運用していくのかに焦点が当てられた。
「まだまだ人手が足りない。やりたいことはたくさんあるが追い付かない。これまでは全国から応援があったがめっきり減ってしまった。地元から盛り上げていきたいと思っている」ともりおか復興支援ネットワークの寺井良夫さん。
長期的に支援活動を続けるための資金的な課題も見えてきた。寄付や基金が支援活動の財源となっているが、資金提供を行う行政や財団も今は活動内容の精査をするなど慎重な様子だ。震災直後、スピーディーに支援するため資金運用も流動的だったが、徐々に財源の底も見え始めている。そのため、活動のテーマに合った助成金など資金をどこから確保するかが課題となっているという。今後は自立的に財源を確保しながら行える支援活動に転換していかなければという声もあった。
日本財団の青柳光昌さんは「目の前のニーズに対応するためのお金は限られてきているため、中長期的な視野や地元が主体となった事業形成が求められている。助成だけで社会変革を支援するだけでは駄目、連携して一緒に支援していかなければと考えた。現場目線をつないでいくためにも、提案を持ってきてもらえれば」と話した。