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山岳写真家が「被災前の三陸」写真展ー「きれいだったころを忘れずに」

写真家の多賀谷真吾さん。手に持つのは著書「いわて旬華愁凍」

写真家の多賀谷真吾さん。手に持つのは著書「いわて旬華愁凍」

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 山岳写真家で岩手の自然を撮り続ける多賀谷真吾さん(花巻市在住)の写真展「よみがえれ三陸-大震災をのりこえて-」が現在、盛岡のフォトカフェ「カフェ・ソルナ」(盛岡市稲荷町、TEL 019-601-2091)で行われている。

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 三陸沿岸の被災前の自然風景をカラー写真で振り返る同展。大船渡市の海辺に咲く桜や大槌町にあった白砂の広がるビーチ、断崖絶壁など、15カットをプリント写真で見せる。写真は2006年から昨年までに撮影したもの。

 「山を中心に一通り岩手の自然を撮影してきたので、これからはテーマを絞って撮り歩こうと思っていた矢先の震災だった」と多賀谷さん。撮影の移動手段としてシーカヤックを使うことも多いことから、「三陸の海には人一倍愛着があった」と話す。

 震災後しばらくして被災した知人から「大勢のボランティアに来てくれるのはとてもうれしい。でも、一つだけ悔しいのは、三陸の海は今のようながれきの山ばかりではなく、きれいな海岸だったところを見せられないということ」という話を聞き、この写真展を考えついたという。

 撮影には6×4.5センチサイズのフィルム中判カメラを使用。一部は、すでに雑誌などに発表されたカットも含まれている。

 会場では三陸沿岸を写したポストカードセット(6枚入り、600円)と写真集「いわて旬華愁凍」(叢文社、2,625円)を販売。それぞれ売り上げの50%と20%をいわて学び希望教育基金などへ寄付する。

 営業時間は10時~18時。観覧無料。9月19日まで。11日14時からは、トークショーも行う。

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