「kawaii アップルパイの専門店。」とりんごあめ専門店「レインボーアップル モナカ店」がコラボレーションし、新商品「ふるえるほどすっぱいりんご飴(あめ)」を10月4日に発売した。
複合商業施設「monaka」に入居する両店。「kawaii アップルパイの専門店。」は、市内上田にある「すっぱい林檎(りんご)の専門店。」の姉妹店で、酸味が強い品種のリンゴを使ったアップルパイやリンゴジュースのほか、リンゴそのものの販売も行っている。2店を運営する「キミドリ」の藤野里美さんは以前から、「酸っぱいリンゴの方が甘いあめに合うはず」と考えていたという。
コラボのきっかけは2カ月ほど前、閉店後の作業中に「レインボーアップル」代表の成田陽平さんが藤野さんに声をかけたことだった。成田さんは「同じリンゴを専門にする店同士、前々から話がしてみたかった」といい、藤野さんからりんごあめの素材として酸味が強い品種「ブラムリー」を提案された。試作して従業員同士で食べてみたところ、「試食した全員がざわつくほど酸っぱいんごあめが完成した」と藤野さん。
成田さんは「甘いあめと酸っぱいリンゴのコラボで新しい味ができるかもと期待していた。どれぐらい酸っぱいんだろうとドキドキしていたが、予想以上だった。
癖になるおいしさ」と笑う。藤野さんは「最初はかなり酸っぱいが、口の中であめが溶けて程よい甘さにほっとする」と話す。従業員の間では「本当に売れるのか?」という話も出たが、「行き過ぎた方が面白いかも」と発売を決めた。
材料のブラムリーは盛岡市内の農園からキミドリが仕入れ、レインボーアップルが水あめと砂糖を使った特製のあめをかけて仕上げる。ブラムリーは実が大きめで、形が不ぞろいになることが多い品種だという。今年は雨が少なく、実が小ぶりだったため、りんごあめに加工するのにも向いていた。基本的には加熱調理をして食べるため、ブラムリーを使ったりんごあめは珍しいという。
販売を始めると、すぐに店舗に戻って追加購入するリピーターが出るほど好評を得ているという。酸味が強すぎて食べ切れないという人には、小さく切ったりんごあめを電子レンジで温め、ジャムにして食べる方法も勧めている。
成田さんは「ここでしか食べられない新感覚のりんごあめ。だと思う。盛岡に来て楽しんでほしい」、藤野さんは「盛岡で育つリンゴの多様性を知ってもらいたい。甘いだけではなく、酸っぱい品種もある。盛岡の新しいお土産になればうれしい」と話す。
価格は630円(店頭でのカットサービスは別途100円)。「kawaii アップルパイの専門店。」と「レインボーアップル モナカ店」で販売する。リンゴがなくなり次第終了。