
岩手県公認バーチャルユーチューバー「岩手さちこ」さんのイラストを使ったラッピング自動販売機が3月27日、「ホテルエース盛岡」(県盛岡市中央通2)に設置された。
Vチューバ-らしい動画配信画面風デザインの背面。側面には冬衣装の「雪さち」の姿も
さちこさんは、SNSを活用して情報を得る若年層に向けて岩手の魅力や県の取り組みを伝えることを目的に、2020年2月にデビュー。県から委嘱を受けて「いわてまるごと売込み隊」の宣伝部員としても活動している。
ラッピング自動販売機は、県がさちこさんを活用し、民間企業と協力して岩手ファンを拡大する取り組みの一環として、みちのくコカ・コーラボトリングとホテルエース盛岡と協力して設置。ホテルエース盛岡ではさちこさんのグッズを取り扱うほか、イラストパネルを設置したフォトスポット「さちスポット」を用意し、「さちこ推し」を続けてきた。みちのくコカ・コーラボトリングもさちこさんの活動コンセプトに共感し、協力を申し出たという。
自動販売機は、正面と左右側面、背面の4面をさちこさんのイラストでラッピング。正面には花巻市の工芸品「花巻傘」を持った和装姿、側面には紅茶を手にした秋衣装、雪をテーマにした衣装の「雪さち」のイラストを配置し、背面には動画配信の画面をイメージしたデザインになっている。イラストとデザインを担当したイラストレーター「人工知能x0(かけるゼロ)」さんは「銀河をモチーフに星、三陸をモチーフにストライプ、歴史と文化をモチーフにひし形、カラフルな色とデザインでまとめた。岩手に興味を持つきっかけがきらきらする体験になるように工夫した」と説明する。
みちのくコカ・コーラボトリングの高村智典さんは「『岩手さちこの聖地』とも呼ばれるホテルエース盛岡に設置できてうれしい。季節感のあるイラストが使われているので、さちこさんと一緒に紅茶を飲んだり、雪の季節に一緒に写真を撮ったりたくさん遊んでもらいたい。できれば全市町村に設置して、県内を回ってもらい、さちこさんをきっかけに岩手の魅力に触れ、発信してもらい、岩手を盛り上げてほしい」と呼びかける。
ホテルエース盛岡の田中幹総支配人は「動画の画面から飛び出したさちこさんの魅力を知ってもらいたく、グッズの販売にも力を入れてきた中で、新たな展開として一番乗りにラッピング自動販売機を設置できたことはうれしい。さちこさんを知ってもらえる場所になれば」と話す。
28日には紫波中央駅にも設置された。