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野村胡堂・あらえびす記念館でプレ開館30周年展 30年の思い出振り返る

開館記念ポスターや開館時の様子を伝える広報が並ぶ一角

開館記念ポスターや開館時の様子を伝える広報が並ぶ一角

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 野村胡堂・あらえびす記念館(紫波町)で現在、企画展「開館30周年プレ企画『野村胡堂・あらえびす記念館のあゆみ~開館から30年の思い出~』が開催されている。

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 同館は、「銭形平次捕物控(とりものひかえ)」などを手がけ、音楽評論家「あらえびす」としても知られる作家・野村胡堂を顕彰する記念館として1995(平成7)年に開館し、来年30周年を迎える。同展は会期を前期と後期に分け、開館から30年の思い出を振り返り、来館者と一緒に懐かしみ、来年の30周年を盛り上げる。

 今回の展示では主に開館後の出来事に焦点を当て、前期では開館した年から2009(平成21)年までの15年の出来事を時系列順にパネルや同館収蔵の資料、当時の写真、紫波町の広報物などで紹介する。

 展示の最初は開館記念のポスターや、完成したばかりの記念館の外観を映した写真が並ぶ。担当学芸員の千葉茉耶さんは「開館当時の広報を読むとお祭り騒ぎだった様子が伝わってくる、。餅まきを3回も行ったと書いてあり、大盛り上がりだったようだ。記念館を紹介するキャラバン隊が県内の市町村やマスコミを回ったことも取り上げられている。銭形音頭という踊りもあったようで、『あの踊りは大変だった』という話も聞いている」と話す。

 開館から15年間で行った企画展で展示した目玉資料として、胡堂が収集していた歌川広重の東海道五十三次「蒲原」「日本橋」(共に行書版)や、胡堂直筆の絵画なども展示。著名人が来館した時の記録もあり、「銭形平次捕物控」を原作としたテレビドラマで銭形平次を演じた北大路欣也さんや村上弘明さんが来館した時の写真やサイン、指揮者の故小澤征爾さんとチェリストの故ムスティスラフ・ロストロポービチのサインなどが並ぶ。

 開館当時から続く事業として300回以上開催してきた「あらえびすレコード定期コンサート」についても触れ、東京にあった「名曲茶室あらえびす」とのつながりやコンサートが始まった経緯、これまでの演目などを紹介する。

 千葉さんは「地域の皆さんの胡堂を顕彰しようという声から生まれた記念館。顕彰活動だけではなく、地域の文化振興の拠点としてさまざまなイベントやコンサートも行ってきた。展示を見ながら思い出話に花を咲かせてもらいたい」と呼びかける。

 開館時間は9時~16時30分(入館は16時まで)。入館料は一般=310円、小中高生=150円。前期は10月20日まで、後期は11月6日~3月16日。

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