盛岡市内中心部で「さんさ踊り」を披露する「街なかさんさ踊り」が6月23日、「プラザおでって」前の「おでって広場」(盛岡市中ノ橋通1)などで開催される。
「街なかさんさ踊り」は、市内各地域で受け継がれている「伝統さんさ踊り」を踊る団体がコロナ禍の影響を受けて踊りを披露する機会が減っていることを受け、市内中心部の商店街などへ団体を派遣し、踊りを披露するとともに、同じくコロナ禍で客足が減少した商店街の活性化につなげようと2022年に始めた事業。8月に行われる「盛岡さんさ踊り」のパレード以外にもさんさ踊りを楽しめる機会の創出にもつながり、市民や観光客から好評を得てきた。
主催する盛岡観光コンベンション協会の玉掛典子さんは「観客の皆さんに答えてもらったアンケートでも、『8月ではないのにさんさ踊りが見られてうれしい』『まさか見られるとは思わなかった』という感想が多い。『8月にも見に来る予定』と声をかけてくれる人もいて、盛岡ファンがいることを再確認している」と話す。
3年目の今年はゴールデンウイークの始まりに合わせて4月27日に開始。1年目・2年目から大幅に回数を増やし、来年3月まで不定期で50回ほどの実施を予定している。今年からの試みとして、屋内の会場を使った有料版の開催と、観客が出演者と一緒にさんさ踊りを体験できる「輪踊り」を行っている。4月27日、5月5日・6日に「おでってホール」で開催した有料版はほぼ満席だったという。今後は暑さが厳しい時期や台風が多い時期、雪が降る時期に向けて屋内での開催を検討している。
輪踊りにも積極的に加わる人が多いという。輪踊りへの参加を呼びかける前には、「踊りが分からなくても、間違えてもOK」というアナウンスと共に、8月に行われるパレードやパレード当日に踊りを練習して参加できる「おへれんせ集団」についても紹介し、再来訪にもつなげている。
「最初は輪踊りに加わってくれるか不安だった」と玉掛さん。「初めて見たら参加してくれる人が多くとてもうれしい。皆さんが楽しそうに踊っているのを見るのが私たちの楽しみ。屋外での開催時には黄色いのぼりを立てているので、それを目印に集まって一緒に踊ってもらえれば」と呼びかける。
23日の開催時間は、おでって広場前=10時30分~、大通商店街=12時・14時。今後の開催スケジュールと会場、輪踊りの有無などは盛岡観光コンベンション協会のウェブサイトに掲載。現在は7月までのスケジュールを公開している。