盛岡地方気象台が4月14日、桜(ソメイヨシノ)の満開を発表した。
桜の満開は、同気象台構内にある標本木を対象に目視で観測を行い、約80%以上が開いた状態を指す。観測史上最速となった昨年よりは8日遅かったが、平年よりは10日早く満開となった。気象台の担当者は「3月上旬は平年より気温が低く、観測前の数日は朝晩も冷え込んだため、開花も昨年と比べて遅くなった。開花も満開も昨年より遅いとはいえ、平年よりはかなり早い。日中は気温の高い日が続き、暖かさの影響を受けて開花が一気に進んだとみられる」と話す。
満開が発表された14日の盛岡は晴れて、24度を観測。ソメイヨシノを中心に約250本の桜の木がある「盛岡城跡公園」では、初夏のような気候の中、多くの人が桜の木の下にシートなどを敷いて花見を楽しむ姿が見られた。市内から友人と訪れた女性は「満開宣言が遅かったようにも思う。ちょうど見頃で良かったが、今日は暑いくらいなので桜もすぐに散ってしまいそう」と話す。
12日に一足早く満開を迎えていた国指定天然記念物の「石割桜」も多くの観光客でにぎわっているほか、市内各所の桜を眺める市民の姿もある。盛岡観光コンベンション協会の開花情報によると、国指定天然記念物の「龍谷寺のモリオカシダレ」は12日時点で満開、「日本さくら名所100選」に選ばれている「高松公園」は14日時点で市立図書館側がほぼ満開、芝水園側は四分~五分咲きとなっている。
盛岡城跡公園と高松公園では、30日まで「盛岡さくらまつり」を開催。園内にぼんぼりを設置するほか、盛岡城跡公園では桜のライトアップを行う。点灯時間は18時~21時30分(高松公園は21時まで)。