米国ニューヨークで昨年開催された「わんこそば大会 in New York」で優勝したギャリー・チェンさんが、3月26日に盛岡市を訪れ、老舗そば店「東家(あずまや)」で本場のわんこそばを体験した。
盛岡市は昨年、ニューヨーク・タイムズ紙が発表する「2023年に行くべき52カ所」に選ばれたことを受け、8月にニューヨークの複合商業施設「ジャパンビレッジ」で開催された「ジャパンビレッジ夏祭り」にゲストとして参加し、市の観光キャンペーンを展開。その一環でさんさ踊りコンテストとわんこそば大会を行い、優勝者には賞品として日本行きの往復航空券や盛岡行きの新幹線乗車券、宿泊券を贈呈していた。
ブルックリン在住で、1分間で30杯を食べて優勝したチェンさん。26日の午後に盛岡に到着してベアレン醸造所などを見学し、夜に東家でわんこそばを体験した。
3月上旬に「さんさ踊りコンテスト」の優勝者が来盛した際に104杯を食べたと聞いたチェンさんは「リアリー?(本当に?)」と驚きの表情を浮かべ、さらに東家での最高記録が753杯だと伝えられると「オー・マイ・ゴッド」とさらに驚いた様子を見せた。
チェンさんをもてなそうと内舘茂市長も駆け付け、一緒にわんこそばに挑戦。内舘市長は「あなたと対決するために来た」と伝え、チェンさんは「一晩中食べることができるなら200杯は食べたいところだけど、今はベストを尽くす」と意気込んだ。チェンさんは軽快なテンポで食べ進め、鶏肉のそぼろなどの薬味も楽しみながらわんこそばを味わい、覚えたばかりの方言「じゃじゃじゃ」を使って内舘市長を笑わせる場面もあった。
約30分間でチェンさんは107杯、内舘市長は105杯を食べ、100杯以上食べた人に贈られる木製の手形を受け取った。「休憩をもらえたらもっと食べられた」とチェンさん。内舘市長も「あと2杯くらいは食べられたかも」と笑顔を見せ、「楽しんでもらえて良かった」と話し、チェンさんと握手を交わした。
チェンさんは「大会で優勝して盛岡に来られたことはまさに『じゃじゃじゃ』。とても驚いたし、幸運だった。東家の店内は古き良きスタイルで、かっこいいし、わんこそばもいろいろな薬味があって、大会とは違って時間もたっぷりあったのでゆっくり食べることができて良かった。ニューヨークに戻ったら、盛岡は伝統的な街で食べ物もおいしかったと友人たちに伝えたい」と話した。