昨年・米国ニューヨークで開催された「盛岡さんさ踊り」のコンテストで優勝したオルワペルミ・オロイデさんが、3月5日に盛岡を訪れた。

　盛岡市が昨年、ニューヨーク・タイムズ紙が発表する「2023年に行くべき52カ所」に選ばれたことを受け、市は昨年8月にニューヨークの複合商業施設「Japan Village」で開催された「ジャパンビレッジ夏祭り」にゲストとして参加し、市の観光キャンペーンを展開。その一環でさんさ踊りコンテストとわんこそば大会を行い、優勝者には賞品として日本行きの往復航空券や新幹線乗車券、宿泊券を贈呈していた。

　さんさ踊りコンテストで優勝したオロイデさんはニューヨーク在住の大学生で、姉と友人と3人で3日に来日し、4日から盛岡を訪れた。5日は盛岡城跡公園など市内の名所を散策し、そば店「東家」でわんこそばに挑戦。オロイデさんは104杯を食べ、「チャレンジして良かった」と笑顔を見せた。

　3人は市内つなぎ温泉の「ホテル紫苑」へ移動し、ミスさんさ踊りたちとの交流会に参加。ミスさんさ踊りとミス太鼓、ミス横笛が、「福呼（ふっこ）踊り」「七夕くずし」「栄夜差（えやさ）踊り」の3つの踊りを披露した後、オロイデさんたちに「七夕くずし」の振り付けやかけ声を指導した。ミスさんさたちは振り付けを「オープン、クローズ」と英語を交えて伝え、「サッコラチョイワヤッセ」のかけ声に合わせて両腕を大きく広げたり、手を顔の前に持ってきたりする動作も「マウンテン、サン」とたとえを使ってアドバイスした。

　練習を終えた3人はミスさんさたちと笑顔で輪踊りを楽しみ、集まった観客からは温かい拍手が送られた。ミスさんさの一人は「3人は笑顔がすてきで、つられて笑顔になった。楽しかった」と話していた。

　オロイデさんは「また盛岡でさんさ踊りを踊ることができて良かった。少し難しかったが、美しい踊りで、特に『サッコラチョイワヤッセ』のかけ声が印象的で気に入っている。初めて盛岡を訪れ、ニューヨークと比べたら小さな街だけど、コンパクトで訪れる場所も多く、自然が豊かでとてもきれいな所だと感じた」と話した。