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材木町で冬の街歩きツアー 「よ市」以外の魅力と賢治とのつながり伝える

10月のモニターツアーで光原社の前を歩く皆さん(写真提供=トラベル・リンク)

10月のモニターツアーで光原社の前を歩く皆さん(写真提供=トラベル・リンク)

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 旅行会社「トラベル・リンク」(盛岡市大通3)が1月20日、「盛岡・材木町まち歩き 賢治冬の散歩道編」を実施する。

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 材木町商店街で4月~11月の毎週土曜に行われている路上市「材木町よ市」が昨年、開催50周年を迎えたことを記念し、同社では同商店街振興組合と協力してシリーズの街歩きツアーを企画。振興組合のメンバーから聞き取りを行い、コースやガイドの内容を組み立てた。

 担当者の中島航さんは「話を聞くうちに、皆さんからの『材木町をもっと知ってほしい』という熱い思いが伝わってきた」と振り返る。昨年10月に振興組合のメンバーなど地元住人が参加するモニターツアーを行い、アドバイスを受けながら、地元の人しか知らない歴史や情報の整理とツアーの練習を重ねた。

 11月には「よ市」の2023年度最終日に併せて1回目のツアーを行った。材木町の歴史や文化について案内した後、ツアー参加者は「よ市」での買い物も楽しんだという。2回目のツアーは、「よ市以外の材木町と商店街の魅力も伝えたい」という思いから、よ市のない期間を選んだ。材木町と縁が深い宮沢賢治に焦点を当て、賢治が生前に刊行した童話集「注文の多い料理店」発刊100周年を記念した企画として「賢治冬の散歩道編」と題した。

 「材木町のメインストリートには『いーはとーぶアベニュー』という賢治にちなんだ名前も付いていて、賢治作品にちなんだモニュメントも並んでいる。それだけ縁のある場所だが、それを知らない人も多い」と中島さん。「よ市以外の材木町の魅力と一緒に、賢治との関係を知ってもらいたいという地元の皆さんの思いも込めて案内する」と話す。

 当日は材木町商店街振興組合事務所前を出発し、若き日の賢治と友人たちが過ごした場所という視点で、材木町周辺を案内。「注文の多い料理店」を出版した光原社などを徒歩で巡るほか、寒い時期の街歩きとなるため、途中「Coffee&Space 杜(もり)のくら」でブレークタイムを挟む。

 「注文の多い料理店」が発行されたのは12月で、ツアーの開催日とは冬の時期が重なる。中島さんは「賢治が生きていた時代、童話集が発行された時代にタイムスリップした気分で想像をかき立てるような内容を予定しているので、本人がどんなふうに冬の材木町で過ごしたのかイメージして楽しんでもらいたい」と呼びかける。

 参加費は1,000円(ガイド料、コーヒーまたは紅茶代を含む)。定員は10人。申し込みは専用フォームと電話(019-658-8644、平日10時~17時30分)で受け付ける。締め切りは1月15日。

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