ホテルエース盛岡(盛岡市中央通2)が販売する、岩手県の形を染めた手拭い「ご当地手ぬぐいIWATE」が話題となっている。
自動販売機ではご当地手拭いとご当地スタンドのほかにもご当地カードゲームを取り扱い中
手拭いを作るきっかけになったのは、地名をローマ字で表したアクリル製のスタンド「ご当地スタンド」だった。県内では「HANAMAKI」や「KAMAISHI」「YAHABA」などのスタンドがあり、同ホテルでは今年「MORIOKA」と「IWATE」を製作し、販売したところ、予想以上の売れ行きとなった。現在は「MORIOKA」「IWATE」のほか、「NINOHE」や「KUNOHE」など6種類を取り扱う。
岩手・盛岡版のご当地スタンドの企画を立ち上げた同ホテルの田中宣行さんは、情報収集をする中で、ご当地スタンドの発祥地とされる青森県では、青森県の形をしたテーブルを置いているカフェがあることを知ったという。ご当地スタンド愛好家がテーブル上にスタンドを並べて写真を撮っているのを見た田中さんは「うちでも岩手県形のテーブルを作りたい」と提案したが、テーブルはサイズも大きく費用もかかるため却下された。その後、より手軽で、土産品として販売できるものはないかと考え、手拭いを思い付いた。
「作るならば、しっかりご当地感を出そう」「岩手の名を冠する商品なら真面目に作ろう」と意気込んだ田中さん。市内の染め物店「巴(ともえ)染工」に依頼し、伝統技法「注染」で岩手の形を染め上げた。サイズは横35センチ、縦90センチで、縦長の岩手県がぴったりと収まる。市町村の境は白で抜き、それぞれの場所の地名に合わせてご当地スタンドを並べられるようにした。田中さんは「まさか岩手県がここまで手拭い向きの形だとは思わず、デザインを見た時に感動した」と笑顔を見せる。
11月下旬からホテルのフロントで販売を始めると好評を得た。12月13日にインターネット上に情報を出すと県外からも反響があり、「ホテルに泊まらなくても購入できるか」「通販は受け付けているのか」という問い合わせもあった。ご当地スタンド発祥地の青森の人から「青森版も欲しい」という声も届いたという。ご当地スタンドを並べるアイテムとして企画したが、土産品や日常で使うために買い求める人が多い。
「岩手に住む人なら自分が住んでいる場所がどこか、県外に住む人なら訪れたことがある場所はどこか当ててみるのも楽しいかも。県内各地で集めたご当地スタンドと一緒に楽しんで」と呼びかける。
1,300円。ホテルのフロントのほか、館内の自動販売機で取り扱う。宿泊客以外も購入できるが、通販は行っていない。