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盛岡のカフェになぜか甲冑展示中 ジャンル問わないPRの場に

明るい洋風な店内に突然現れる豊臣秀吉の甲冑。秀吉と盛岡とのつながりも紹介

明るい洋風な店内に突然現れる豊臣秀吉の甲冑。秀吉と盛岡とのつながりも紹介

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 「AZLM(エイゼットエルエム) CONNECTED CAFE manorda(マノルダ)いわて店」(盛岡市中央通1)に現在、豊臣秀吉の甲冑(かっちゅう)が展示されている。

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 同店は岩手銀行子会社の地域商社「manorda(マノルダ)いわて」が運営。店内には岩手県内外の事業者による製品や取り組みを紹介するスペースを設置し、PRの場としても活用されている。出展事業者は各地にある同行支店の担当者が事業者からの「製品を展示したい」「ポスターを掲示したい」「PRの機会が欲しい」といった要望を聞き、選定しているという。

 展示している甲冑は、板金工事や土木工事などを手がける「ヨシモリ」(秋田県)が展開する甲冑レンタル・リース・販売事業「日ノ本幸業(こうぎょう)」が取り扱うもの。社長の中川義盛さんは戦国時代に興味を持って調べている中で、北関東・北日本地域には甲冑を身近に手に取ったり、着付けをしたりしている企業が少ないと感じたという。そこで、自社事業として展開し、イベントやにぎわい創出、街おこし、思い出づくりなどに活用してもらおうと考えた。

 同社の営業所が岩手にある関係で同行とつながりがあり、事業のPRのためにカフェ店内での甲冑の展示を提案したという。展示する甲冑は「岩手で展示するなら地元と関わりがあるものを」という考えの下、豊臣秀吉から初代盛岡藩主の南部信直へ朱印状が出されたことから、秀吉の甲冑を選んだ。この朱印状は現在、盛岡市中央公民館に保管されている。甲冑の側には秀吉からの朱印状について説明するパネルも添えた。

 展示する甲冑は、米大リーグで活躍する大谷翔平選手がパフォーマンスで被っていたかぶとを製作したメーカーによるもので、NHK大河ドラマ「どうする家康」で使用されたものと同モデル。店内の奥まったスペースに11月中旬から展示し、入り口付近や注文カウンター側からは見えないため、店内を見て回っていた利用客からは突然現れた甲冑に驚きの声が上がることもある。カフェに甲冑というアンバランスさを面白がる人も多く、写真を撮って楽しむ人の姿も見られ、外国人観光客からも好評だという。

 「manordaいわて」の担当者・藤原百恵さんは展示前に甲冑の一部分を試着。「重くて本格的。これを着て撮影をしている俳優の皆さんはすごいと思う」と話し、「一般的なカフェに甲冑を展示することはほとんどないと思うが、ここはジャンルを問わず良いものや良い取り組みを紹介する仕組みがあるので、事業者の個性や持ち味を含めてPRできる。こういう環境があること、面白い事業者がいることを知ってもらいたい」と呼びかける。

 営業時間は10時~18時。展示は来年1月31日までを予定。

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