犬と一緒に利用できるコワーキングスペース「morinoba(モリノバ)」(盛岡市中央通2)が10月18日にオープンした。
同施設を運営する「カントリー不動産」は「ペットと暮らしやすい街づくり」に取り組み、犬や猫との暮らしに適した環境に改修したリノベーションアパートの提案を行ってきた。コワーキングスペースもその一環として企画したという。
社長の里裕一さんを含め、同社には愛犬と共に出勤し、働いている人も多い。「夏は暑くないか、冬は寒くないか心配になるし、どんなふうに過ごしているか気になる」と里さん。職員らと会話する中で、「もっとペットと一緒に仕事ができる環境があれば」というアイデアが出てきたことから、実現に向けて8月から整備を進めてきた。
施設は元画廊だったビルの2階部分を改修。床と壁には傷が付きにくく汚れが落ちやすい素材や、滑りにくくクッション性がある素材を使用するほか、コンセント差し込み口の位置を高くする、室内の各所にリードフックや脱走防止の柵を取り付けるなど、犬が安全に過ごせるよう工夫している。犬用のプレーマットや水飲み皿、ペットシーツといったペット用品の貸し出しや販売も行う。
施設内には8部屋の個室と10席のシェアスペースを用意し、どちらも犬同伴で利用可能。Wi-Fiや有料のコピー機、フリードリンクといった働きやすい設備も整えた。個室の一部は可動式の壁を動かして2部屋を1つの空間として利用することもできる。日曜・祝日はイベントスペースとしても貸し出し、犬のしつけ方教室の開催も予定している。
犬を連れていない人の利用も積極的に受け入れ、犬同士の交流や犬の存在をきっかけにした新しいコミュニティーの形成、コワーキングスペースとして起業家やフリーランスの支援なども目標に掲げる。
「喫茶店のような感覚で利用してもらいたい」と里さん。「犬を飼っている人も、飼っていない人も、こういったスペースがあることで互いに『ペットと暮らしやすい街』について考えるきっかけになるとうれしい。盛岡の街を活気づける起点にもなれば」と話す。
利用料金は個室=1時間2,000円~、シェアスペース=1時間1,000円~(犬同伴なしの場合は各500円引き)。営業時間は10時~21時。日曜・祝日定休。