学生生活で「通った」アジア・南米の写真展-就職前に集大成披露

写真展のタイトルは作家・小田実(まこと)さんの代表作「何でも見てやろう」から。©kensaku matsuda

写真展のタイトルは作家・小田実(まこと)さんの代表作「何でも見てやろう」から。©kensaku matsuda

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 盛岡市の「ギャラリー 純木家具」(盛岡市材木町、TEL 019-624-4323)で現在、「松田健作写真展 何でも見てやろう」が開催されている。

撮影した数々の写真の前に立つ松田さん

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 写真はすべて松田さんが岩手大学に通いながら、渡航6回、3年間で延べ9カ月にわたりアジアや南米の町を旅しながら撮影したもの。これまでに3回の個展を開いてきたなかで、今回は「集大成」としてポートフォリオと風景写真を中心にコンパクトな2L判で約500点を展示する。写真は中古のミノルタ1台と富士フイルムのコンパクトオート2台で撮影。すべて銀塩カラーフィルムで撮影し、市内の写真店で松田さん自身がプリントした。撮影地は中国、ベトナム、カンボジア、タイ、ラオス、ネパール、ペルー、ボリビア。

 「写真を撮るよりも、旅をしたかった」と撮影旅行の動機を語る松田さん。旅はいつも気ままに行き当たりばったり。人物にレンズを向ける時は「勝手に撮らない」をポリシーに必ず被写体に声をかけ、コミュニケーションを深めながら撮影した。「中にはそのまま家に泊めてくれたり、自転車を貸してくれたり、とにかくフレンドリーに接してくれた。恐らく日本だと90%は断られるが、アジアや南米では95%応じてくれたのがうれしい」と振り返る。いまだにメールや国際電話でコンタクトを取る「友だち」もできたという。

 自己責任で巡った旅で盗難に遭ったのは「財布が2回、フィルムが1回の3回だけ」だが、盗まれて「痛かった」のはインドで撮影したフィルム。「財布よりもヘコんだ」と今は笑う。

 この春に卒業を迎える松田さん。4月からは東京の写真エージェンシー「アフロ」で、念願の写真関連の仕事に就く。

 同店の営業時間は10時~19時。観覧無料。開催は今月17日まで。

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