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盛岡に岩手の手仕事が大集合「てのてん」開催へ 作り手にも学びの機会を

会場となる「岩手銀行赤レンガ館」と「てのてん」のチラシ

会場となる「岩手銀行赤レンガ館」と「てのてん」のチラシ

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 岩手県内で物作りに携わる事業者が出展する「いわての手仕事展覧会(てのてん)」が11月3日・4日、岩手銀行赤レンガ館(盛岡市中ノ橋通1)と岩手県公会堂(内丸)で開かれる。

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 県と盛岡広域振興局が主催し、伝統工芸の振興と普及などに取り組む「クラシカウンシル」と、デザインやブランディングを通じて地域事業者のサポートなどに取り組む地域商社「manorda(マノルダ)いわて」が運営を担う。

 県ではこれまで、漆製品や鉄瓶といった種類ごとに県内の工芸品・民芸品に特化した展示会を企画していた。今回はさまざまな工芸品・民芸品を一堂に集め、岩手の物作りの魅力を発信するとともに、イベント出展に慣れない事業者に展示の仕方などを学ぶ機会を創出する。

 クラシカウンシルの水野ひろ子さんは「クラフトフェア系のイベントは増えている一方、若い作り手や初めて出展する人は自分の作品の見せ方、ブランドの打ち出し方、ブースの作り方が分からない状態で参加することになる。出展しながら学べるものがあればいいのではないかと考えていた」と話す。

 今回は、開催前か後に行うセミナーのどちらかに参加することを条件に出展者を募集。ブランドを立ち上げたばかりの若手から長く物作りを続ける工房など、33事業者が出展する。開催前のセミナーは8月に実施。クラフトバイヤーや展示会の企画担当者が講師となり、商品開発や販売会での接客のポイント、商品の見せ方などを解説した。参加者からは実践的な学びがあると好評だったという。開催後のセミナーではSNSの活用や写真撮影に関する講座を行う。

 イベント当日は出展者が2会場に分かれて展示販売を行い、来場者へ直接商品の魅力などを伝える。岩手県公会堂会場は「SDGs」を一つのテーマとし、クラフトとSDGsをテーマにしたパネル展や岩手大学のホームスパンサークルコーナー、手織りワークショップを展開する。手織りワークショップの講師を務めるのは、雫石町でホームスパン制作に取り組む「旅する羊」の猪又裕也さん。猪又さんは「電気を使わず、羊毛を手紡ぎ、手織りで作り上げるホームスパンは、SDGsな製品と言えるかもしれない。たくさんの事業者の物作りを見た後、自分で手作りを体験して、その世界を学んでみるのもいいと思う」と話す。

 水野さんは「『てのてん』を通じて岩手の作家同士がつながるきっかけができれば、県外の展示会でもチームとして一緒に岩手の工芸を発信できると思う。出展者と来場者の双方に学びがある展示会にしたい」と話す。

 開催時間は10時~16時。入場無料。手織りワークショップは事前にメールでの申し込みが必要。11時からと14時からの2回で、定員は各回4人。参加費は2,000円。

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