盛岡駅前から開運橋までの車道を歩行者天国にする「もりおか駅前 開運ホコテン」が10月21日に行われる。
主催は、盛岡駅前通商店街などで構成する「盛岡駅前ウォーカブルなまちづくり実行委員会」。盛岡駅前通商店街では「居心地がよく歩きたくなる街づくり」「人が主役の街づくり」を目指し、昨年11月から勉強会を行ってきた。
同商店街振興組合の理事長で実行委員会委員長を務める石田和徳さんは「盛岡駅から駅前商店街までは地下道を通らなければならない。歩行者の安全のためではあるが、街としては分断状態とも言える。盛岡は歩きやすい街と表現されることも多いが、地下道を利用するのは歩きやすいのかという疑問もある。それならば、駅からすぐのこの通りを歩きやすい地域にしてみてはどうかというのが私たちからの提案」と話す。
「他県ではウオーカブルな街づくりに向けたさまざまな取り組みが進んでいて、それも参考にした」と実行委員会メンバーの高橋大さん。「盛岡駅前は地下道を使わずに道路を横断する歩行者もいる。安全のために地下道を設けたはずなのに、この状況は本当に安全なのか。街路を楽しく、歩きやすくするにはどうすればいいのかと考えてきた」と話す。
今回は駅前の道路で交通規制を行い、歩行者天国にすることを第一の目的にイベントを企画。6月に実行委員会を立ち上げて以来、関係各所の協力を得て準備を進めてきた。歩行者天国にするのは駅前から開運橋までの約130メートルの車道。歩行者天国ゾーンでは、盛岡駅前通商店街の飲食店による出店や物販のほか、縁日、ポニー馬車体験、ダンスパフォーマンスなどを行う。社会実験として、来場者へのアンケートや歩行者・自動車交通量調査も実施する。
一回限りのイベントにはせず、今後も継続した取り組みを目指すが、歩行者天国の実施有無を含め次の予定はまだ決まっていない。「1回目で成功させるつもりはない。今回は課題の掘り出し。道路がどれくらい混雑するか、公共交通機関の状況や歩行者の量はどうか、いろんなものが見えてくるはず」と石田さん。「まずは体感して考えるきっかけをつくりたい。この大きな道路を歩行者天国にすることで、いろんなことを考える人が出てくる。運転手も歩行者もここで働く人もいろんなことを感じるはず。それが次のアイデアになっていく。今後の街づくりにドキドキしながら期待してもらいたい」と呼びかける。
開催時間は12時~16時(交通規制は10時~17時)。