暮らす・働く

鉈屋町で暮らす人がテーマのパネル展 住民の視点を街歩き楽しむヒントに

12人の住人のインタビューがずらりと並ぶ。毎週日曜には写真のスライドも投影

12人の住人のインタビューがずらりと並ぶ。毎週日曜には写真のスライドも投影

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 「大慈清水御休み処(どころ)」(盛岡市鉈屋町)で現在、「まちの文化と日常の魅力を伝えるパネル展~人からひもとくまちの魅力のルーツ~@もりおか市 鉈屋町界隈(かいわい)」が開催されている。

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 地域課題の解決やにぎわい創出を目的に、市と市民活動団体などが協働して街づくり活動に取り組む「盛岡市市民協働推進事業」の一環。「地域住民の視点を用いた回遊ルートデザインによるまちの魅力増進・発信事業」として、鉈屋町・大慈寺周辺地域をモデルとした回遊ルートの設定とマップの作成、取り組みを紹介するウェブサイトの公開などを予定している。

 「大慈清水御休み処」を運営する「盛岡まち並み塾」では、施設を訪れる観光客などから「どこを歩いて回るのがお勧めか」と聞かれることが多く、街歩きコースを作ろうという考えがあり、事業を提案した。「盛岡まち並み塾」事務局の岩見麻梨子さんは「鉈屋町・大慈寺かいわいの魅力の一つに、地域で暮らす人の良さがある。地域の魅力を発掘し、回遊ルートを作っていく過程として、住民の視点から見た地域のことを伝えたかった」と話す。

 同団体ではこれまでも地域住民が主体となったイベントの企画や地域資源の活用に取り組んできた。その経験を生かし、今回は12人の住民をインタビュー。昔から地域で商売をしている人、伝統行事に関わる人、移り住んだ人、生まれ育った人など、さまざまな背景を持つ住民を取り上げ、住民の視点から見た日常的な魅力や、伝統、文化について聞き取った。

 パネル展は、街歩きや、地域そのものを楽しむヒントにしてもらおうと企画。インタビューの内容を話し言葉のまま文章に起こし、顔写真と共に紹介。「普段から観光ガイドを行っている人もいて、皆さん話がうまい」と岩見さん。住民たちはお気に入りの場所や幼い頃の思い出、普段はどのように暮らしているのか、地域の魅力をどのように捉えているのかといった問いかけに、飾らない言葉で答えている。

 同展に合わせて撮影したものも含め、鉈屋町・大慈寺周辺の風景などを写した写真も展示。インタビュー内容の一部は今後ウェブサイトでも公開する予定。岩見さんは「地域の人々は、日頃から地域の歴史や地域資源と共に上手に共存して暮らしていることが分かる。古い建物や文化を守る大変さはあるが、それを生きがいとして暮らしている人も多い。人がいて地域があり、魅力が生まれる。鉈屋町・大慈寺地域は住民が主役の地域。顔が見える魅力発信の方法を今後も続けたい」と話す。

 開館時間は10時~16時。水曜休館。10月31日まで。

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