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肴町・KITENEがオリジナル卓上燻製器開発 食を楽しく、燻製を気軽に

「食いしん坊のこだわりが詰まっています」と笑顔を見せる齊藤さん

「食いしん坊のこだわりが詰まっています」と笑顔を見せる齊藤さん

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 「まちなか工作室 KITENE」(盛岡市肴町)が8月27日、市販のフードスモーカーと組み合わせて使う卓上燻製(くんせい)器「スモークキューブ」を発売した。

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 商品を考案したのは、「KITENE」のストアマネジャーを務める齊藤伸吾さん。飲食店を訪れた際に、食品に熱を与えず短時間で燻製する「簡易冷燻(れいくん)」ができる市販のフードスモーカーの存在を知ったという。フードスモーカーで発生させた煙を、チューブを使ってラップなどで密封した容器の中に満たし、食材に香りを定着させる仕組みだが、趣味で燻製を楽しんでいる齊藤さんは簡単さの一方で「味気なさ」も感じていた。

 齊藤さんは「家庭にある容器を使って燻製ができるのは手軽でうれしいが、燻製といえば大きな燻製器を使ったり、食材を網にのせたりといったイメージが強く、何となく味気ないなと思っていた。食べることは見た目も重要。手軽さは残しつつ、もっと楽しむ方法はないかと考えていた」と話す。一度に燻製できる食材の量が少ないというのも、「食いしん坊」の齋藤さんならではの悩みとなった。

 工作室として続けている木工品の製作で解決しようとした齊藤さん。「アイデアが降ってきそうな時には眠れない」といい、眠れぬ夜を過ごした後、思い付いたのが木製の箱を使った燻製器だった。大きさは縦・横16センチ、高さ19センチ。箱の上部にフードスモーカーのチューブを差し込める穴を開け、箱の中に入った煙を逃さず密閉する。箱の中には食材をのせた網が2段入り、扉には窓を付けて煙が入る様子や食材の状態を確認できるようにした。箱が大きすぎると煙が全体に行き渡らないため大きさを調整し、完成まで試作を重ね、テーブルにのるサイズに仕上げた。

 8月27日に花巻市で行われたクラフト市で販売すると、予想以上の反響を得た。購入したり、興味を持ったりする人の中には、燻製をしたことがない人も多かった。屋内で気軽に始められるという点が初心者からも好評だという。燻製器と共に岩手県産の木を使ったオリジナルのウッドチップ4種類も販売している。

 現在はグリーンハウス製のフードスモーカーにのみ対応しているが、他のメーカーのフードスモーカーに合わせてチューブを入れる穴の大きさを変えるなどの相談も受け付ける。

 齊藤さんは「食器として燻製器ごとテーブルに出しても見栄えがする。燻製を気軽に、食事をもっと楽しくしてもらうためのアイテム。皆さんのわくわくをもっと盛り立てる手伝いができれば」と笑顔を見せる。

 価格は5,500円。フードスモーカーも4,000円で取り扱う。「KITENE」のほか、イベント出店時に販売する。

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