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紫波・産学官協働でシニア向けプロテイン開発 生活への取り入れやすさに着目

発売したシニアプロテインを試飲する皆さん

発売したシニアプロテインを試飲する皆さん

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 「武内薬品」(東京都品川区)と紫波総合高校(紫波町)が共同開発したシニア向けプロテイン「THE PROTEIN シニアプロテイン おいしいミルク風味」が8月3日、発売された。

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 紫波町と同社、同校、同町を拠点とする男子バレーボール・チーム「岡崎建設Owls」の4者が締結した、「『健康を軸としたまちの活性化』に関する包括連携協定」に基づいて開発された。第1弾商品として、町の特産品のブドウジュースを使ったワイン風味のプロテインを昨年発売。第2弾商品として、今回は高齢化社会を意識した。

 開発に当たり、昨年町内で行われたスポーツ関連イベントに来場した町内在住の65歳以上を対象に、紫波総合高校の生徒がアンケート調査を実施。プロテイン製品に期待することなどを質問し、「たんぱく質以外の栄養素も取りたい」「普段の食事や飲み物に混ぜたい」「プロテインのメリットは理解しているが、日常的に飲めていない」「簡単に混ざるようにしてほしい」といった回答が得られた。

 商品開発にはアンケートの結果を反映し、日常生活への取り入れやすさに着目。専用のシェーカーがなくても混ぜやすく、お湯にも溶けやすい成分を使用し、たんぱく質以外にもカルシウムやビタミンD、乳酸菌が摂取できる商品とし、普段飲んでいるコーヒーや紅茶に混ぜても飲むことができるシンプルなミルク風味に仕上げた。

 3日に紫波町情報交流館で行われた完成披露記者会見には、武内製薬の取締役・小倉由渡(ゆうと)さん、熊谷泉町長、紫波総合高校の松田隆宏校長と生徒など関係者が出席。商品開発の経緯などを説明した後、来館者と共に試飲を行った。

 熊谷町長は「水に混ぜても飲みやすいが、コーヒーに混ぜるのが気に入った。毎日飲むにはちょうど良い味で、習慣として続けられそう。シニア世代として、これまでできたことができなくなり、筋力が確実に衰えていると感じる。皆さんに健康で長生きしてほしいというのが町の願い。健康づくりに役立ててほしい」と話した。

 紫波総合高校の2年生で、介護について学ぶ千田琉斗さんは「学校の名前を商品と共に知ってもらえるのがうれしい。高齢者は体を動かす機会が減り、筋肉も衰えるので、運動する機会をつくり、プロテインで栄養補給してもらいたい」と話す。

 小倉さんは「町民の皆さんの意見も取り入れ、普段の生活に取り入れやすい商品とした。シニア向けではあるが、幅広い人に飲んでもらえるものに仕上がっていると思う。今後も、健康を軸とした街づくりに協力していく」と意気込みを伝えた。

 価格は600グラム=3,980円。楽天市場やアマゾンなどECサイトで取り扱う。

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