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原敬ゆかりの地がテーマの企画展 「行くべき52カ所」への選出きっかけに

展示の最初には昭和期の盛岡の航空写真も。ショーケースには「介寿荘」の書など

展示の最初には昭和期の盛岡の航空写真も。ショーケースには「介寿荘」の書など

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 原敬記念館(盛岡市本宮4)で現在、第65回企画展「The New York Times『2023年に行くべき52カ所』選出!盛岡 原敬ゆかりの地めぐり」が開かれている。

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 今年1月に、米国ニューヨーク・タイムズ紙が選出する「2023年に訪れるべき52カ所」に盛岡が選出されたことを受けて企画した同展。盛岡に注目が集まる今、市内に数多く存在する原敬のゆかりの地を、観光客や地元住民に向けて紹介する。同館の敷地内に保存されている「原敬生家」を含めた12カ所をピックアップし、原との関係やエピソードを解説するとともに、関連する資料74点を展示する。

 取り上げているゆかりの地は現存している場所や、建物などがなくなっても跡地であること示す記念碑などが残されている場所も多い。原敬の別邸として現在の大通3丁目に建てられた「介寿荘」は、1959(昭和34)年に解体されているが、跡地にはれんが塀の一部が現存しているほか、倉は原敬記念館に移築、茶室は盛岡市中央公民館へ移築された後に改造された。庭園にあった樹木や石灯籠などは市内各地へ散らばり、今も残っているものもあるという。

 原が故郷である盛岡へ思いを寄せていたことを示す場所としては、原が少年時代に通った寺子屋が母体となって開校した「本宮小学校」や、運動会に出席するなど交流があった「仙北小学校」、設置に関わった「仙北駅」と「岩手県立図書館」を取り上げる。

 学芸員の佐々木章行さんは「エピソードとして面白いのが、県立図書館に関わるもの」と話し、関連資料として当時の盛岡市長に送った書簡を紹介。書簡の中では「図面を見たが、書庫が狭いので広くするように」と何度も要望している。「一度書き終えた後に、隙間を埋めるようにして『書庫を広く』と書き込んでいるところもあり、ここまで強く念押しする文章は原さんにしては珍しいように感じる」と佐々木さん。原は県立図書館の開館を目にすることなく亡くなったが、遺書には資金と自身の蔵書を寄付するように記している。

 「2023年に訪れるべき52カ所」に関連する場所としては、ニューヨーク・タイムズ紙の記事の中で盛岡の魅力の一つとして紹介された「盛岡城跡公園」を取り上げる。同園の誕生にも原が関わり、城跡を所有していた南部家と県の仲介役を務めたという。

 「企画展に向けて調査する中で、盛岡には原さんのゆかりの地がとても多いことを実感した」と佐々木さん。「県外に住んでいる時代の方が長いのに、これだけゆかりの場所があるという事実が故郷を愛していた原さんの思いを、ゆかりの地として残っている記録が原さんを大切に思う人の多さを示している。改めて原さんと盛岡の深いつながりを知ってもらいたい」と呼びかける。

 開館時間は9時~17時(最終入館は16時30分)。月曜休館。入館料は、一般=200円、小・中学生=50円。9月10日まで。

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