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英語版の盛岡まち歩きマップ完成 コミュニケーションを生む工夫も

英語マップは盛岡の中心市街地と盛岡城跡の両面仕様

英語マップは盛岡の中心市街地と盛岡城跡の両面仕様

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 盛岡観光コンベンション協会(盛岡市中ノ橋通1)が5月26日、盛岡まち歩き英語マップを公開した。

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 同協会では、1月に盛岡が米国ニューヨーク・タイムズ紙が選ぶ「2023年に訪れるべき52カ所」に取り上げられたことを受け、英語のマップ制作を進めていた。訪日観光客向けのマップとしては盛岡市が制作する英語版のマップもあるが、中心市街地全体が紹介されているためサイズが大きい点や観光ルートの紹介がされていない点に課題を感じていたという。

 担当者の玉掛典子さんは「ニューヨーク・タイムズ紙の記事の中では、歩きやすい街というところも評価されていた。もっと歩いて回れる範囲にクローズアップして、お薦めの観光ルートも併せて紹介するようなマップがあればと考えた」と話す。

 英語マップの制作に当たって活用したのが、同協会が運営する市民観光ボランティア事業「盛岡ふるさとガイド」が案内するルートを紹介した「まち歩きマップ」だった。日本語のまち歩きマップを翻訳する形で制作を進め、お薦めルートは日本語版の150分を90分のコースに刷新。英語版に合わせる形で90分コースの日本語版も制作した。

 マップは両面で、表面には中心市街地のマップとお薦めの観光ルート、裏面には盛岡城跡公園の園内を案内する。中心市街地のマップにはニューヨーク・タイムズ紙が紹介した場所や主要な観光名所、公共施設、観光案内所の情報を記載。盛岡城跡のマップには石垣や文学碑など園内の見どころを紹介している。

 マップの地名や施設名にはあえて日本語を残した。「以前、訪日観光客に道を尋ねられた時に見せてもらったのが英語だけで表記されたマップで、まず現在地を見つけるのが大変だった」と玉掛さん。日本語も併記することで市民にも分かりやすいようにし、観光客とコミュニケーションが取れるように工夫した。

 マップは2万2000部印刷し、JR盛岡駅内の「いわて・盛岡広域観光センター」や、プラザおでって内の「観光文化情報プラザ」などの観光施設や宿泊施設などで配布するほか、同協会のウェブサイトからダウンロードもできるようにした。「海外の知人に送る」といった理由で市民が手に取ることも多いという。

 玉掛さんは「マップを1枚かばんに入れておいてもらえると、いつか訪日観光客の皆さんに話しかけられた時に役に立つかも。ウェブサイトもあるので、ここから英語の地図や情報が分かるよというのも一緒に広めてもらえるとうれしい」と呼びかける。

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