岩手県は現在、食品ロス削減に向けた「春のもったいない・いわて食べきりキャンペーン」を実施している。
県では2021年12月に「岩手県食品ロス削減推進計画」を策定。「県民みんなでトライ!なくそう食品ロス」を基本目標に掲げ、消費者、事業者、行政などが相互に連携・協力しながら食品ロスの削減を推進するための取り組みを行っている。その一環として、歓送迎会シーズンに合わせて3月1日から同キャンペーンを始めた。
キャンペーンでは、外食時やテイクアウト時の適量注文、宴会の開始後30分間と終了前10分間は料理を食べる時間とする「3010運動」の実践、持ち帰り容器を使って残った料理を持ち帰るといった取り組みへの協力を県民に呼びかけている。
「岩手県食品ロス削減推進計画」には、持ち帰り容器を使った食品ロスを削減するように普及啓発する内容を盛り込んでいる。その一環として県では2022年度、ドギーバッグと呼ばれる持ち帰り容器のオリジナルデザインとネーミングを募集する「新ドギーバッグ(持ち帰り容器)アイデアコンテスト」を企画。県内外から多くの募集があった。
ドギーバッグはネーミング部門最優秀賞作品から「おあげんせバッグ」と命名。デザイン部門最優秀賞作品を採用し、南部鉄器・麺・漆器の岩手らしいモチーフをモノグラムにして配置したシンプルなデザインと食品の邪魔をしない薄い暖色に仕上げ、持ち帰った料理の内容や日付を書き込める欄も設けた。
おあげんせバッグは、食品ロス削減に取り組む「もったいない・いわて☆食べきり協力店」の登録店舗や、ごみの減量化とリサイクルに取り組む「エコ協力店いわて」などに配布。バッグを利用できる店舗ではポスターやPOP、ステッカーを掲示して知らせる。
県資源循環推進課の担当者は「これからちょうど歓迎会や花見など外食、宴会が増える時期を迎える。楽しんでもらうことはもちろんだが、食品ロスについても考えて、おいしく、無駄なく食事をしてもらいたい」と呼びかける。
4月30日まで。