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盛岡・一ノ倉邸で「ひな遊ぶ」3年ぶりに 遊び心あふれる飾り方も提案

グランドピアノの上に並ぶひな人形。一ノ倉邸ならではの飾り方

グランドピアノの上に並ぶひな人形。一ノ倉邸ならではの飾り方

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 盛岡市の保護庭園「一ノ倉邸」(安倍舘町)で現在、邸内にひな人形を飾る「ひな遊ぶ」が行われている。

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 同イベントは1992(平成4)年に始まった。ひな人形が遊んでいるように飾り付けたり、時代が違うひな人形を組み合わせたりと趣向を凝らして飾り付けることから「ひな遊ぶ」としているという。2021年と2022年は新型コロナウイルス感染症の影響を受けて休止し、今年は3年ぶりの開催。訪れる人からは「待っていました」「今年は開催しているんだね」という声も寄せられている。

 今年は邸内に3つの会場を作り、約200体の人形を飾る。人形は寄付により集まったもので、一ノ倉邸管理保存委員会のメンバーやボランティアの手によって飾られている。おととしから同委員会に加わった佐藤陽和さんにとっては今年が初めての「ひな遊ぶ」。佐藤さんは「人生で初めてひな人形を飾り、これは貴重な体験だなと感じていた。今までは何となく『そういう行事なんだ』としか思っていなかったひな祭りについて、歴史や背景を知れたのも良かった」と話す。

 飾られているひな人形の中で一番古いもので江戸時代の「享保びな」、一番新しいのは平成のもの。1つ目の会場では、江戸・明治・大正・昭和・平成の段飾りをそれぞれの時代ごとに展示し、表情や装束、色使い、大きさの違いを見比べることができる。

 2つ目の会場は、遊び心ある飾り方を提案するエリア。時代が異なるひな人形を組み合わせて飾ったものや、洋風のテーブルの上に飾り付けたもの、グランドピアノの上に飾ったものなど、和と洋の組み合わせも楽しめる。グランドピアノの上にひな人形を飾るのはボランティアによるアイデア。佐藤さんは「和室の中にグランドピアノがある一ノ倉邸だからこそできる飾り方だと思う。かわいくて、すてきでとても気に入っている」と笑顔を見せる。

 3つ目の会場には、漆塗りの段を使った大正時代のひな人形などのほか、明治・大正・昭和の男びなと女びなを並べ、時代による違いを感じられるようになっている。

 佐藤さんは「一年を通じて、ひな遊ぶの時期が一番華やかになる。ひな遊ぶをきっかけに一ノ倉邸がにぎわうのことがうれしい。邸内は寒いので暖かい服装で足を運んで」と呼びかける。

 開館時間は10時~16時。入館無料。月曜・火曜休館。

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