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設計事務所が営む書店「書肆みず盛り」 間借りから実店舗へ、発見がある店に

本が主役になり、来店者との出合いを妨げないシンプルな店内

本が主役になり、来店者との出合いを妨げないシンプルな店内

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 書店「書肆(しょし)みず盛り」(盛岡市南大通1)が1月6日にオープンした。

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 同店を運営するのは、設計事務所「CATALYZE DESIGN(カタライズデザイン)」。当初は飲食店や小売店などの一角を借りて本を置き、販売を行う「間借り本屋」として2018(平成30)年にスタートした。代表の山下桂樹さんは本好きで書店好き。他地域で間借り本屋をやっている人を知り、情報を得るうちに「設計事務所と間借り本屋ならのんびり両立できるのではないか」と考え始めたという。

 「夫婦で店を開きたいという夢と、設計の仕事を広めるために何かしたいという考えが重なって始めた」と山下さん。取り扱う本に大型書店では取り扱いが少ないものを選んだことで、珍しがったり面白がったりする利用者が次第に増えていった。当初の想定を上回る反響や間借り先から利用者の声が届くと、自信やうれしさにつながった。山下さんは「設計の仕事を広めるというツールとして始めた一方で、予想外の楽しさがあって、本屋って面白いんだな、楽しいんだなという気持ちが生まれた」と振り返る。

 実店舗を開くきっかけになったのは、設計の仕事だった。実店舗が入居する建物は現在、テナントビルへ改修を行っている最中。その設計を山下さんの事務所が担っている。テナントの入居準備などを進める中、建物のオーナーから「テナントとして入ってみたら?」と誘われたという。

 誘いを受けて「縁に恵まれた」と思った山下さん。事務所と併設する形で書店の実店舗を開くことにした。取り扱う本について山下さんは「自分が好きなものを、好きなように仕入れた。いろいろな本を置くように心がけている」と話し、間借り本屋と同じく大型書店には出回りにくいものを選び、動物や植物、歴史、文化などさまざまなジャンルの本が並ぶ。選書には「店を訪れた人の間口や興味を広げたい」という思いも込めた。

 内装は山下さんが手がける。これまでの仕事でも店舗の設計を行うときは「商品が主役となるように」と考えてきたという。同店も本が主役となるようシンプルに、それぞれの本の色や形、大きさの違いを生かし、来店者と本の出合いを妨げないものに仕上げた。

 開店後は幅広い年齢層の人が訪れ、SNSで情報を見た人や店の側を通りがかった人が来店することもあるという。「面白い場所を見つけた」と喜ぶ人もいる。間借り本屋も変わらず継続していく予定。山下さんは「訪れる人にとって面白みが合って発見が多い場所でありたい。『こういう本ない?』という相談でもいいので、一度見に来て」と呼びかける。

 営業時間は10時~19時。月曜・火曜定休(祝日は営業)。

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