滝沢市では現在、岩手県外に在住する学生に向けて地域産品の詰め合わせを送る「たきざわエール便」の申し込みを受け付けている。
新型コロナウイルス感染症の流行が拡大する中、帰省やアルバイトに制限を受け、進学先で頑張る学生を支援する同事業。同市ではこれまでもコロナ禍の影響を受ける学生を支援する事業に取り組んできた。「エール便」という名称で市の地域産品を届けるのは今回が初めてとなる。
同事業は学生支援に加え、地域への愛着形成や地域産品の消費拡大・認知度向上を図るとともに、食品製造業など事業者への経済的な支援も目的としている。市観光物産課の菅野令さんは「滝沢の特産品としてはリンゴやスイカ、サツマイモ、イワナなどがあるが、地域でどんなものが作られているかはなかなか知られていない。県外に出てしまうとなおさら地域のものに触れる機会は減る。エール便をきっかけに滝沢のものを知ってもらいたい」と話す。
エール便の内容は地域産品4,000円相当。特産品を使った「たきざわスイカスパークリング」や「滝沢りんご100%ゼリー」、干し芋、ポップコーン、手作り焼き菓子、レトルト食品のほか、米1キロなどが入り、メッセージカードも同梱(どうこん)する。入荷状況によっては内容が一部変更となる。商品の選定は市から委託を受ける「ビッグルーフ滝沢」が担当。「商品選びはとても悩んだという話を聞いているが、滝沢らしい内容になったと思う」と菅野さん。
対象は市内に住所を有する人の子どもで、日本国内かつ岩手県外に住み、高校、大学、大学院、専門学校などに通う15歳以上、25歳以下の学生。申し込みはビッグルーフ滝沢のウェブサイトと窓口で受け付ける。申し込みができるのは学生本人かその親のどちらか1人。申請には学生本人の学生証か在学証明書と、親の住所を確認できる運転免許証や健康保険証、マイナンバーカードなど住所の記載のある書類が必要となる。送付先は対象となる学生の県外の住所とする。
昨年12月22日に受け付けを始め、1月15日時点で60件の申し込みがあったという。申し込んだ人からは「滝沢でもエール便をやってほしいと思っていたのでとてもうれしい」といった声も寄せられている。
菅野さんは「大変な状況が続くが、学生の皆さんにそれぞれの進学先で頑張ってもらいたい。エール便をきっかけに滝沢のことを思い出し、新しい滝沢を知って」と呼びかける。
代金・送料とも無料。限定200セット(先着順)。申し込みは対象者1人につき1セットまで。