都南図書館(盛岡市永井)で現在、鉄道に関連した資料を展示する「岩手飯岡駅新駅舎 自由通路供用開始記念 鉄道開業150年のいま むかし」が開催されている。
同館から近い岩手飯岡駅の新駅舎と東西自由通路が、昨年12月18日に供用開始したことに合わせて始まった同展示。昨年は鉄道開業150周年の年でもあり、祝いの年が重なったことから企画した。
同館利用者の中には、岩手飯岡駅を利用する学生も多い。担当者の藤原禎久さんは「岩手飯岡駅は都南図書館の最寄り駅で、都南エリアの玄関口。鉄道関連の展示をやってみるのはどうかという職員の声もあり、ちょうど良いタイミングが重なった」と話す。
企画の一方で、資料が集まるかどうかの不安もあったという。「実は、鉄道開業150周年に合わせて鉄道関連の展示をやってみないかというアイデアは以前から出ていた。その時は鉄道関連の資料が少ないのではないかと思い、なかなかスタートできずにいた」と同じく担当者の菅野恵子さん。「調べてみると幅広いジャンルで鉄道に関する本があり、『よし、やってみよう』という気持ちになった。鉄道の奥深さを感じている」とも。
展示する資料は貸し出し可能なものと、館内でのみ閲覧ができるものを合わせて60点。鉄道の歴史に関する本や写真集、鉄道にまつわる小説、エッセーなどのほか、岩手の鉄道に関する本、鉄道が登場する映画を紹介する本など、さまざまなジャンルのものが並ぶ。
担当者一押しの一冊は、昨年新刊として入ったばかりの「鉄道開業150周年 日本鉄道大地図館」。150年間に作られたさまざまな鉄道地図を収録している。菅野さんは「貸し出しができないので、利用者の目に触れる機会が少ない本。鉄道に詳しくなくても眺めているだけでワクワクする一冊なので、大きい地図をじっくりと楽しんでもらいたい。ほかにもいろいろな角度で鉄道を楽しめる本が集まっているので、足を運んでもらえれば」と話す。
展示コーナーに掲示されたポスターにも一工夫。背景には岩手飯岡駅で実際に見ることができる模様を取り入れた。藤原さんは「どこにあるか答えは秘密。ポスターと展示を見て、岩手飯岡駅を探検してもらいたい」と呼びかける。
開館時間は9時~18時(土曜・日曜・祝日は17時まで)。1月15日まで(11日は休館)。