岩手を題材にした漫画作品集シリーズ第11弾「コミックいわて11(いい!)」が3月25日、発刊された。
県では2011(平成23)年、達増拓也県知事の責任編集の下、岩手にゆかりのある漫画家らによる岩手をテーマにした作品を収録した「コミックいわて」を発売。2014(平成26)年からは年に1冊のペースで発行を続け、現在は県公式のウェブ漫画サイト「コミックいわてWEB」内で配信された作品を中心に単行本化している。
11巻目のタイトルには「11」という数字に、「岩手の『いい!』を詰め込んだ1冊」という意味を込めた。表紙には2021年に世界遺産に登録された「御所野遺跡」を県公式バーチャルユーチューバー「岩手さちこ」がSNSで紹介している姿が描かれている。巻頭カラーページにはMATSUDA98によるレポート漫画「御所野遺跡がいい!」を掲載。同作品でも岩手さちこが遺跡を案内している。
収録作品数は、第5回マンガ郷いわて特別賞受賞を受賞した里中満智子さんによる「カッパ三番地」、東日本大震災の津波を描いたヤマモトヨウコさんの「柴(しば)ばあと豆柴太」の特別編、「第11回いわてマンガ大賞」コンテスト大賞作品で、海洋学科に通う高校生を題材にした369(ミロク)さんの「海洋学科生の日誌」など全13作品。県内の観光名所や名産、伝承など、物語の舞台やテーマは多岐にわたる。
県文化振興課の担当者は「本年度の岩手最大の出来事であった御所野遺跡の世界遺産登録を祝いながら、県内の多彩な魅力を詰めた一冊。タイトル通り『いい!』作品がたくさん集まった。これまで発行してきた単行本やウェブ版と共に多くの人に楽しんでもらいたい」と呼びかける。
価格は800円。書店での店頭販売のほか、インターネット販売も行っている。