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劇団モリオカ市民「新版わたしのじゃじゃ麺」制作発表 新たな要素加え再演

「じゃじゃ味噌」色のTシャツを身に着けた実行委員らが公演について説明した

「じゃじゃ味噌」色のTシャツを身に着けた実行委員らが公演について説明した

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 「劇団モリオカ市民」の第8回公演「新版 わたしのじゃじゃ麺」の制作発表が1月19日、盛岡劇場で行われた。

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 「劇団モリオカ市民」は盛岡ならではの題材による地元劇作家の書き下ろし作品を、市民公募のキャスト・スタッフと地元の演劇人、盛岡劇場が共同で上演する参加型舞台。2006(平成18)年度に始まり、2年に1度のペースで公演を続けてきた。

 第8回公演の「新版 わたしのじゃじゃ麺」は、2008(平成20)年度の第2回公演で上演した「わたしのじゃじゃ麺」を盛岡劇場の30周年記念に合わせ、新たな要素を加えブラッシュアップした作品。本来は昨年3月に上演する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、1年延期することとなった。

 「新版 わたしのじゃじゃ麺」は3部構成で、「盛岡じゃじゃ麺」を考案した「白龍(パイロン)」初代店主・高階貫勝さんをモデルにした物語。第1部は「じゃじゃ麺」と主人公の出会い、第2部では「盛岡じゃじゃ麺」完成までの苦悩、第3部は「盛岡じゃじゃ麺」が多くの人に親しまれ名物になるまでを描き出す。

 制作発表には第8回公演実行委員会の会長で第3部の演出・脚本を務める高村明彦さん、第1部・第2部の演出・脚本を担当する倉持裕幸さんなどが出席。「じゃじゃ味噌(みそ)」色のそろいのTシャツを身に着けて、公演内容について説明した。

 高村さんは「初回公演から13年がたち、じゃじゃ麺の店は増え、観光資源としての認知も向上している。みんなに愛される『じゃじゃ麺』は盛岡のソウルフードとしても定着している。その歴史を演劇で楽しんでほしい」と話す。

 倉持さんは「第1部は実話を織り込んだフィクション。じゃじゃ麺との劇的な出会いを演出した。第2部は当時の様子を聞き昭和28年ころの桜山の様子を描く。第3部は現代を舞台にドラマチックなストーリになっている。芝居を見た後、じゃじゃ麺を食べたくなってもらえたら公演は成功したといえる」と話す。

 「新版」としての新要素は、若い世代や新たな参加者による体制のほか、身体表現を取り入れた。振り付けを担当する舞姫☆ちあき☆さんは「1部と2部の場面転換時には、戦後の復興する盛岡と人々のエネルギッシュな姿、そしてそのエネルギーの波に乗れずにいる主人公の様子を、シンプルな動きで分かりやすく、3部では主人公が開いた店の様子を全身でコミカルに楽しく表現する。盛岡の人とじゃじゃ麺の魅力を伝えたい」と意気込む。

 今回公募で集まった参加者は29人。10代から70代後半まで幅広い世代がそろう。11月の顔合わせから舞台の基礎などを学び、現在は本番に向けて稽古を積んでいる。演劇初挑戦の参加者もいるという。

 高村さんは「初めての人も演劇の楽しさに触れられるように稽古を進めている。演劇はその時に携わる人で作り上げるもの。今回のキャストに合わせて脚本や演出にも手を加え、前回の公演を見た人にも楽しんでもらえると思う。芝居を見て、盛岡じゃじゃ麺を味わい、その味の深さに思いをはせてほしい」と呼び掛ける。

 公演は3月5日・6日。開演時間は5日=14時・19時、6日=14時(各回とも開場は1時間前)。前売り料金は一般=1,500円、高校生以下=1,000円(当日は各300円増し)。チケットは盛岡劇場のほか、カワトク・盛岡市民文化ホール・キャラホール・姫神ホールで取り扱う。

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