保護猫の新しい飼い主希望者の増加や保護猫のイメージアップを目的に、岩手大学の学生が企画した「もりおかねこむすびプロジェクト」が現在、河南地区の商店街や店舗で行われている。
岩手大学では、学生らが地域社会が抱える課題の解決のために活動する「地域課題解決プログラム」に取り組んでいる。「もりおかねこむすびプロジェクト」もその一環として実施するもので、盛岡市保健所から寄せられた「保護猫の引き取り手不足」という課題に応える形でスタートした。
プロジェクトの中心となって取り組むのは人文社会科学部4年の才川美結佳さん。もともと保護猫や地域猫に関心があり、担当教員の勧めを受けて今回の課題を卒業研究のテーマとして取り組むことに決めた。才川さんは保護猫の新しい飼い主希望者が増えない理由を探る中で「保護猫にはよくないイメージやネガティブな側面が付きまとっているのではないか」という考えに至った。
「私自身、猫の保護経験もなく、保護猫に対してほんの少しだけマイナスのイメージを抱いていた」と才川さん。保健所の職員や保護活動に関わるボランティアメンバーから話を聞く中で、保護猫それぞれが持つ背景や個性を知り、保護猫のイメージが変わっていったという。
「ペットショップなどで売られている猫と保護猫は何が違うんだろうと考える中で心に残ったのが、保健所職員から聞いた『保護猫にはそれぞれの人生があり、新しい飼い主に巡り合う』という言葉。保護猫たちはいろんな経験を経て保護され、新しい家族の元に行く。その経験が猫たちの個性豊かさにつながっていると気付いた」と話す。
そこで「保護猫のイメージを変える」ことをテーマに、保護猫の個性を紹介し、ポジティブな側面を知ってもらうプロジェクトを企画。保健所職員やボランティアメンバーから聞いたエピソードと共に6匹の保護猫を紹介する「ねこむすびパネル」を作成し、「盛岡市肴町商店街」のアーケード内2カ所に展示した。
パネルには猫の名前と写真、エピソードと共に、一目でどんな猫か伝えるために才川さん考案のキャッチコピーを添える。それぞれの猫のエピソードや性格を基に、「活発すぎる美人」「最年少あざとさ師匠」「元・最強ハード猫」とユニークな言葉でまとめた。パネルの近くには盛岡市保健所のホームページにつながるQRコードも設置している。
パネル展と同時に河南地区の22店舗の協力の下、22匹の保護猫を紹介する「ねこむすびカード」を配布。カードにもパネルと同じくキャッチコピーを添える。集めて楽しんでもらう工夫として、キャッチコピーで韻を踏めるようにした。
インスタグラムとツイッターのアカウントも開設し、SNSを通じた情報発信にも力を入れる。ハッシュタグ「#ねこむすび盛岡」を付けた投稿も促し、カードを集めた人やパネルを見た人のコメントも少しずつ増えているという。
才川さんは「プロジェクトを通じて、保護猫たちそれぞれのかわいい面やユニークな面を知ってもらいたい。興味を持ったら保健所のホームページで、今はどんな保護猫がいるのかも見てもらえれば」と呼び掛ける。
パネル展示は12月17日まで。カードの配布は無くなり次第終了。配布店舗についてはプロジェクトのSNSアカウントで発信する。
※初掲載時の「里親」を不適切と判断しまして、「新しい飼い主」「引き取り手」に変更いたしました。