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岩山「元四季園」再生に挑戦 岩山と盛岡の可能性を信じて

「元四季園」の土地に残る建物

「元四季園」の土地に残る建物

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 「喫茶GEN・KI」(盛岡市新庄)の店主・久保田剛さんが現在、岩山中腹にある元「四季園(よきえん)」の再生に挑戦している。

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 久保田さんは埼玉県の出身で、2004(平成16)年に盛岡へ移住。岩山からの眺望にほれ込み2009(平成21)年に岩山展望台の下に「喫茶GEN・KI」を開いた。当時は市内大通りで居酒屋「本格焼酎 黒ヂョカ」と並行して営業していたが、岩山に可能性を感じ2019年からは「喫茶GEN・KI」に専念する道を選んだ。

 久保田さんは「大通りの店は自分にとって大切な店だった。岩山に感じる可能性も大きなものだった。山の上という土地柄もあって経営や運営の面では難しいところもあるが、岩山全体で同じテーマ性を持って何かできることがあると考え続けている」と話す。

 ある日、インターネットで岩山の航空写真を見ていた久保田さんは、自分の店がある場所から少し下った位置に人工的に作られたエリアがあることを発見。それが「四季園」の跡地だった。「四季園」は約4200坪の土地に植物園や動物園、シベリア抑留資料館などがあり、約20年前に閉園。「四季園」を開いたのが、シベリア抑留を経験し、帰国後に盛岡でスーパーマーケット「一心太助」を経営した中野崎寅吉さん(故人)だった。航空写真から建物や設備が残されていることに気付き、興味を持った久保田さんは土地の持ち主を探し始めた。

 知人などの助けを借りながら持ち主の手掛かりにたどり着いた久保田さんの元に、「黒ヂョカ」時代の常連客から「岩山の物件について相談がある」という連絡が届く。その物件が「四季園」のことだった。その後、持ち主との話し合いを経て今年9月に「四季園」の土地と建物を取得。再生に取り組むことを決めた。久保田さんは「偶然とは思えない。不思議な縁というのはあるのだなという気持ちだった」と振り返る。

 取得後に「四季園」の中へ入ってみると、廃虚状態ではあるが当時の建物や動物園で使われていたおりがそのままになっていたほか、シベリア抑留資料館の中にはまだ資料が残されていた。「まずは元四季園の存在を知ってもらおう」と、建物などの安全を確認し、土地や建物を巡る「散歩会」を始めた。11月14日に行われた1回目には6人の市民が参加。今後も継続していくという。

 「四季園」の再生については、「『世界平和』や『持続可能』といったテーマに沿い、人々が集い、笑い合い、助け合う場所を目指していく」と久保田さん。現在、「喫茶GEN・KI」の運営維持に向けてクラウドファンディングで支援を募っている。支援金が運営維持費を上回った場合、「四季園」の再生を含めて岩山エリアを世界へ発信するプロジェクトに活用する予定。

 久保田さんは「四季園には中野崎寅吉さんの平和への思いが込められている。その思いを引き継いで再生に取り組んでいく。まずはボロボロの現状を知ってもらうところから、皆さんとストーリーを作っていきたい。再生は1人ではできないことであり、良いことばかりではない。うまくいかないこともある。それでも未来に岩山を残すという視点で続けていきたい」と意気込む。

 クラウドファンディングは11月28日15時まで。

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