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「盛岡もの識り検定」受験申込まもなく開始 「もりけん予備校」の実施も

今年度の「もりけん」実施要項と、市民に馴染みある銀行建築でもある「岩手銀行赤レンガ館」

今年度の「もりけん」実施要項と、市民に馴染みある銀行建築でもある「岩手銀行赤レンガ館」

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 2021年度の「盛岡もの識り検定試験」の受験申し込みが11月24日から始まる。

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 「盛岡もの識り検定試験」は通称「もりけん」と呼ばれ、歴史・文化・風土などの分野にわたって盛岡市に関する知識を問い、受験者の「盛岡通」度を認定する地元学検定試験。2006(平成18)年度に第1回が行われ、当時は3級のみだったが、2007(平成19)年度から2級、2009(平成21)年度から1級の受験が始まった。

 毎年一定数の受験者があり、昨年度は新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの感染対策を行い試験を続けてきた。若い世代から高齢者まで幅広い年代が受験するのも特徴で、昨年度も10代から70代までが受験している。1級が特に難しいことでも知られ、合格者が出ると注目を集める。最近では2018(平成30)年度に1人合格者が出て以来、合格者がない年度が続いている。

 同検定を主催する「盛岡商工会議所」の担当者は「3級・2級は四者択一の選択問題だが、1級になると記述式の問題も出てくるので難易度がグッと高くなる。1級レベルはさすがに盛岡に住んでいるだけでは分からない知識も問われるので勉強が必要。3級や2級は分かる問題が多いと思うが、長く住んでいる人でも『何これ』と悩む問題が出てくるので油断ならない」と話す。

 同会議所では「もりけん」の周知や受験促進を行うため関連イベントも実施。2018年からは「もりけん予備校」と題した座学講座も開始した。「予備校」としているが実際の試験に向けた対策を行うわけではなく、盛岡に来たばかりの人や盛岡について学びたいと考えている人など「盛岡ビギナー」を対象に、毎年テーマに沿った内容で盛岡の歴史や文化などを紹介している。

 今年のテーマは「もりおかの明治よもやま話~えっ!大河ドラマのあの人が~」。現在放映中のNHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」の主人公が渋沢栄一であることから、「盛岡のウォール街」とも呼ばれた紺屋町かいわいに焦点を当て、盛岡にも渋沢栄一ゆかりの人物がいたことや、盛岡の金融史、明治期の銀行建築などについて学んでもらう。

 試験前には「もりけん」の3級・2級受験者に向けた対策講座も開催。出題内容について傾向と対策を解説する。3級・2級については公式の参考書「スーパーもりけん本Ver.2」があるほか、ウェブサイトでも過去問に挑戦できる。

 担当者は「根強く受験者がいるおかげでここまで続いているが、もっと受験者が増えてほしい。3級・2級であれば1カ月の対策でも挑戦できると思う。興味を持って、調べて、勉強を始めると面白い。今回の予備校はタイムリーな内容なので楽しみながら参加してもらい、それが受験のきっかけに繋がるとうれしい。挑戦して」と呼び掛ける。

 「もりけん予備校」の開催日は11月27日。開催時間は14時~16時。会場は盛岡商工会議所(清水町)。参加費は500円。参加申し込みは22日まで電話(TEL 019-624-5880)かメールで受け付ける。

 今年度の「盛岡もの識り検定試験」の受験日は2022年1月30日。実施要項と申込書は盛岡商工会議所などで配布する。

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