滝沢市の名産品・滝沢スイカの果汁を使った「滝沢スイカゼリー」が4月29日に発売された。
スイカの出荷量が岩手県内で一番の滝沢市。水はけのよい土壌や昼夜の寒暖差が大きい気候などから、糖度の高いスイカの栽培に適しているという。その一方で「滝沢スイカ」の旬の時期は7月中旬ころから8月のお盆辺りまでと非常に短く、スイカそのものを味わえる機会が限られている。そこで市では販売時期が短い滝沢スイカの味をいつでも楽しめ、長期間にわたってPRできる土産品の開発に取り組み、県内の加工品などを扱う「岩手県産」の協力を得て商品化にこぎ着けた。
「滝沢スイカゼリー」は滝沢スイカの果汁を使い、スイカらしい甘さを表現。開発中にはスイカが持つ独特の青臭さや、ウリのような風味が強く出てしまう課題点もあったが、使用する果汁の量を調整することで甘さを引き出し、みずみずしくすっきりとした後味に仕上げた。赤色は天然の色素で着色している。ゼリーは冷やしてそのまま食べることもできるが、凍らせてシャーベットやスムージーなどにするのもおすすめだという。今回の販売分には昨年産の滝沢スイカの果汁を使用。今後は今年分の果汁を使い通年販売を行っていく予定。
岩手県産の担当者は「旬の時期が短い滝沢スイカを県内でも長くPRできる商品に仕上がったと感じている。時期を問わずに、スイカのおいしさを楽しんでほしい。いつかは全国から滝沢に買い求めに来てもらえる商品になれば」と話す。
パッケージは岩手山やチャグチャグ馬コといった滝沢市ならではの風景と、市の公式キャラクター「ちゃぐぽん」のイラストが描かれたかわいらしいデザイン。4月28日には市内の施設「ビッグルーフ滝沢」内の産直スペースで先行販売が行われ、「ちゃぐぽん」も応援に駆け付けて来店客に新しい土産品をPRした。
市の担当者は「滝沢スイカは販売期間が1カ月もないので、スイカ自体を食べてもらう機会が非常に少ない。旬の季節以外でも、滝沢スイカのおいしさを味わってもらいたい。滝沢に来て買ってもらうだけではなく、滝沢の皆さんが手土産として他の地域に持っていけるような商品になれば」と話す。
価格は5個入り=1,290円。「ビッグルーフ滝沢」産直コーナーのほか、滝沢市と近隣地域の小売店、盛岡市内の「らら・いわて」などで取り扱う。