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「漆DAYSいわて」今年も開催へ コロナ禍の中で新たな取り組み加えて

以前の「漆DAYS」での展示の様子

以前の「漆DAYS」での展示の様子

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 岩手銀行赤レンガ館(盛岡市中ノ橋通1)で10月31日と11月1日、「漆DAYSいわて2020」が開催される。

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 「漆DAYSいわて」は、日本で随一の漆産地である岩手県の漆文化の魅力を発信し、国産漆の状況などについて広く関心を持ってもらおうと2017(平成29)年にスタート。今年で4年目を迎える。県民に向け、岩手が漆の産地であることや、県内で多くの漆製品が製造販売されていることを広くPRするという目的を掲げ、県内の事業者による展示販売、漆文化や漆を採取する過程の紹介などを行ってきた。

 今年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、イベントを中止する懸念もあったが、開催を目指して準備を進めてきた。今回は、職人らによる講演や体験会といった例年行ってきた内容を一部取りやめて規模を縮小し実施する。

 今年の「漆DAYS」は、会場となる「岩手銀行赤レンガ館」を管理する岩手銀行が県内に継承される伝統工芸品を広く知ってもらおうと企画した「赤レンガ伝統工芸館」と同時開催。岩手県と同行のグループ会社「manordaいわて」の共同で主催する。「赤レンガ伝統工芸館」では南部鉄器やホームスパンといった伝統工芸品を紹介する予定。

 イベント当日は、盛岡市の「うるみ工房」と「エキチカの漆市」、二戸市浄法寺町の「滴生舎(てきせいしゃ)」、八幡平市の「安比塗漆器工房」、一関市大東町の「丸三漆器」の5事業者が展示販売を行う。新たな試みとして、カプセルに小さな漆器を入れてカプセルトイ形式で販売する「漆ガチャ」、出展する5事業者の作品紹介や漆産業にまつわる話などをインタビューする「ミルシル漆!うるしびとに聞く」を会場からライブ配信する。配信は動画配信サイト「ユーチューブ」の「manordaいわてチャンネル」で行う。

 コロナ禍により、県外での漆製品の販売機会や職人が直接出向いての展示販売は減ったが、自宅にいる時間が長くなったことで新しく漆器を購入する流れもあり、通販などでのニーズは少しずつ高まりつつあるという。

 県産業経済交流課の担当者は「漆器は作り手によってさまざまな違いや特徴がある。例えば手触りや重さなど、通販では分からない部分もある。県内の職人が集まり、会話しながら選ぶ機会は少なくなっている。使い手の好みやライフスタイルに合わせて、選んで、知って、漆を楽しんでもらいたい」と呼び掛ける。

 開催時間は10時~16時。入場無料。来場時はマスクの着用や手指の消毒、岩手県新型コロナ対策LINEアカウント「もしサポ岩手」への登録など感染症対策への協力を呼び掛けている。

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