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盛岡城跡公園の桜、静かに満開迎える 平年より5日早く

満開を迎えた盛岡城跡公園の桜。ひっそりとした公園内で咲き誇る

満開を迎えた盛岡城跡公園の桜。ひっそりとした公園内で咲き誇る

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 盛岡地方気象台は4月20日、盛岡城跡公園の桜(ソメイヨシノ)の満開を発表した。

盛岡城跡公園利用者に向け、園内での宴会や飲食の自粛を呼び掛ける看板

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 ソメイヨシノを中心に約250本の桜の木がある同公園内。開花や満開を観測するソメイヨシノの標準木は、園内の通称「桜の馬場」にあり、満開は標準木のつぼみが約80%以上開いた状態となる。今年は4月14日に開花を観測。その後は天候がすぐれない日もあったが、平年並みの気温が続き、順調に花開いたとみられる。昨年より2日早く、平年よりは5日早い満開となった。

 同公園のほか、市内の桜の名所「高松公園」で毎年行われていた「盛岡さくらまつり」は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため中止に。ぼんぼりの設置や露店の出店はなく、園内での宴会や飲食の自粛を呼び掛ける看板が置かれている。

 満開が発表された20日は雨が降ったが、翌21日に雨がやむと、盛岡城跡公園内にはマスクを着用し、互いに距離を開け、気を遣いながら桜を眺めたり、写真を撮ったりする人の姿がまばらに見られた。

 散歩で同公園を訪れた男性は「桜の時期にこんなに静かな城跡公園を見るのは初めて。それでも思ったより人が多い。自分も散歩くらいならいいだろうと思ってしまったが、気を付けたい」と気を引き締める。「こんな状況の中、いつもと変わらなく咲いている桜を見ると物寂しさを感じる。来年も同じように咲いてくれるはずなので、その時を笑顔で迎えたい」とも。

 ひと足先に満開を迎えていた盛岡地方裁判所前にある国指定天然記念物の「石割桜」の見学者も例年に比べて少なく、盛岡観光コンベンション協会が行う、盛岡ふるさとガイドによる「桜ガイド」も今年は活動を見合わせている。「ヤエベニシダレザクラ」が咲く米内浄水場も、今年の一般公開の中止を決定している。

 桜の鑑賞について市では、マスクの着用など咳(せき)エチケット、こまめな手洗いといった感染対策を呼び掛けている。

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