学ぶ・知る

盛岡で子ども向けの防災&お仕事体験イベント 楽しみながら知識学んで

「イザ!いわて!!カエルキャラバン」で毛布担架に挑戦する子どもたち

「イザ!いわて!!カエルキャラバン」で毛布担架に挑戦する子どもたち

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 「盛岡ふれあい覆馬場プラザ」(盛岡市青山2)で11月3日、子ども向けの防災・仕事体験イベント「かえるキャラバン大まつり」が開催される。

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 同イベントは、阪神・淡路大震災の教訓や知恵を次世代に伝えたいという思いでスタートした防災イベント「イザ!!カエルキャラバン!」に、職業体験イベントを組み合わせたもの。盛岡市市民協働推進事業の一環として、市危機管理防災課の協力のもと開催し、災害支援や伝承活動を行うNPO法人「RAY of HOPE」と、学習塾などを運営する「SoRa Stars」が主催する。

 主催する2団体では、「イザ!!カエルキャラバン」の内容を岩手県内の災害事情にアレンジした「イザ!いわて!!カエルキャラバン」を2018(平成30)年11月にスタート。子どもたちに楽しみながら防災について学び、知識を付けてもらおうと、県内各地で開催を続けてきた。今回、職業体験を組み合わせた背景には、子どもたちの自主性を育もうという思いがある。

 「RAY of HOPE」理事を務める魚山宏さんは「職業体験をしながら、子どもたちが想像し、自分たちで実行する力が身に付くと思う。防災においても自主的な行動は重要」と話し、「防災プログラムの先生役も子どもたちにお願いしようと考えている。自分が学んだことを誰かに教えることは、自分自身の理解を深めることにもつながる」とも。

 当日は子どもたちが自宅から使わなくなったおもちゃを持ち寄り、会場内の防災体験プログラムや職業体験に参加するとおもちゃと交換できる「カエルポイント」を使って「物々交換(かえっこ)」を楽しむ。防災体験は、毛布を使った担架や紙食器作り、避難時の持ち出し品クイズのほか、豪雨暴風体験マシン、ペットとの同行避難、救急法、煙体験などを予定。「お仕事体験」は小学生を対象に、仕事を紹介する「ハローワーク」や、アナウンサーやレポーターをする「放送局」、ルール違反を注意する「警察官」、子どもだけのフリーマーケットが並ぶ「商店街」のほか、各体験ブースのスタッフも担当できる。

 会場内では盛岡で発生した災害や東日本大震災などについて紹介するパネル展、東日本大震災絵本と紙芝居の読み聞かせも行う。

 「SoRa Stars」社長の山崎智樹さんは「一人一人にできることがあるというのを知ってもらいたい」と話し、「今も台風による被災地へボランティアに行っている人が大勢いて、『自分には何もできない』と考えている子もいるかもしれない。こうしたイベントに参加することで防災について知ることもできるし、自分が得た学びを誰かに伝えることだって防災。何かしよう、したいと思うことが大切なこと」と話す。

 魚山さんは「防災について常に考えていることは誰だって難しい。少しずつ取り入れて興味を持つことで、災害に直面した時に役立つかもしれない。子どもが知ることで、力になる。子どもたちの想像力が大人を助けることもある」と話し「最初の入り口が楽しいイベントでもOK。硬くなりすぎず、楽しみに来てくれるのが一番うれしい」と呼び掛ける。

 開催時間は11時~16時。参加無料。

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