岩手の学生ポッドキャスター、3年余で500番組達成-初のスピンアウト番組も

新聞のニュースでは他の人が「高校生初のポッドキャスター」になっているが、「実は自分が先」と主張する前島さん

新聞のニュースでは他の人が「高校生初のポッドキャスター」になっているが、「実は自分が先」と主張する前島さん

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 岩手県の若者が配信するポッドキャスト番組「ぬぬ。ラジオ」が9月16日で500回目を迎えた。

番組録音中の前島さん

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 同番組を制作・配信するのは滝沢村在住の大学生、前島彗さん(20歳)。2005年6月、高校2年生の時にポッドキャストを始めて以来、月に10本以上のペースで番組を配信してきた。「ぬぬ。」は前島さんのニックネーム。

 「小学校1年生で、父親のマッキントッシュをいじっていた」という前島さん。個人的に楽しんでいたブログにポッドキャストの配信サービスができたのをきっかけに、次第にはまっていったという。

 番組の内容はかなり「ゆるい」。パソコンに録音したものは「ほぼそのまま」編集なしで配信するほか、テレビゲームをしながら実況中継したり、高校時代には学校の帰り道に友人と会話した内容を携帯電話のボイスレコーダー機能に録音して配信したり、他愛のない内容がほとんど。

 しかし、この「ゆるさ」が全国のポッドキャストリスナーに受けている。現在の登録数(リスナー)は16,000以上。

 その時のニュースや身近にあったことなど、毎回テーマは決めているが気負いはまったくない。「ルールを決めずに、自分のやりたいようにやってきた」のが長続きの秘けつと話す。「あまり編集で手を入れないことも大事かな」とも。

 番組配信後にはリスナーからメールが届く。最近では、メールだけでなく「物」も届く。番組内で「炊飯器が壊れた」と話せば炊飯器が、「ビデオカメラがほしい」と言えばビデオカメラが、「バレンタインでチョコください」と言えば、4歳の女の子からチョコレートが届いたことも。

 リスナーから送られてきたチョコボールをきっかけに、今年の7月からはスピンアウト番組「チョコボールキャスト」の配信もスタートした。ひたすら金のマークが出るまで食べ続けるという、こちらも「ゆるい」内容。未開封の状態から編集なしで食べ続け、すでに132個を完食した。「銀は2つ出たけど金はまだ」。

 記念すべき「ぬぬ。ラジオ」の500回目は、知り合いのポッドキャスターが住む秋田旅行への旅行記。動画付きで3回に分けて配信する。「これからも気合いも入れず、このゆるさでやっていく」と前島さんは話している。

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