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盛岡にアートギャラリー 「岩手と世界つなぐ」コンセプトに、「幻影」テーマに記念展も

「ミラージュ」をテーマにした作品が並ぶギャラリー内

「ミラージュ」をテーマにした作品が並ぶギャラリー内

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 「implexus art gallery(インプレクサス・アート・ギャラリー)」(盛岡市本町通1、TEL 019-625-6380)で現在、画廊オープン記念展「Mirage imperfect(ミラージュ・インパーフェクト)」が開催されている。

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 同ギャラリーは8月1日にオープン。オーナーを務める下館和也さんは、現在ギャラリーが入っている物件が空いているのを見て、「場所が良いのにもったいない」と考えていたという。その後、広い空間を生かした使い方として、ギャラリーにすることを思いついた。経験もなかったため、知人に相談しながら独学で勉強し、オープンに至ったという。

 コンセプトは「岩手・東北と世界とつなぐ」で、岩手や東北にゆかりのある作家のほか、国内外の現代・コンテンポラリーアーティストを中心に幅広く紹介する。ギャラリーの名前になっている「implexus」は、下館さんが考えた造語で、岩手の「I」と盛岡の「M」を使い、印象という意味がある「インプレッション」や「インパクト」、存在という意味の「イグジスタンス」などの単語を掛け合わせた。

 下館さんは「偶然この場所が空いているのを見かけて、ほとんど思い付きでスタートした。協力してくれた皆さんには感謝している」と話し、「このエリアにはギャラリーも多い。その中で、他のギャラリーとは違った作品やアーティストを紹介したいという思いがあった。現代アートへの興味や理解はまだ少ないように感じる。アートを通して、市内外、県内外、そして国内外の世界とコミュニケーションが取れる場所になれば」とも。

 オープン直後にはオープン展示第1弾として、岩手出身の作家と国内外で活躍するアーティスト、海外アーティストの計15人の作品を展示。9月6日から第2弾として「Mirage imperfect」がスタートした。

 「Mirage imperfect」は、ニューヨークに拠点を置く、ウィリアム・ノートンさん、マキ カオルさん、大河原愛さんの作品を展示。幻影や幻想という意味の「ミラージュ」をテーマに、3人のアーティストによる立体作品や写真作品、油彩画などが並ぶ。

 大河原さんは「日本では分かりやすく写実的な表現のアートが好まれている。現代アートは表現の幅も広く、見た人が考えて、アーティストの意図やテーマを深く感じ取る側面がある。そういう表現に触れるきっかけにもなる展示だと思う」と話し、「3人3様の表現を目や五感を使って堪能して」とも呼び掛ける。

 ギャラリーでは今後も継続的に個展や作品展を行っていく予定。下館さんは「今回の展示は見る角度や注目するポイント、時間帯によっても感じ方が変わってくる。自分で考えて想像を膨らませて鑑賞するアートが楽しいことを知ってもらいたい」と話し、「これからも盛岡の内側と広い世界をつなぐ展示を続けていきたい」と意気込む。

 開催時間は11時~19時。月曜・火曜休廊(祝日は開廊)。10月12日まで。

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